面接での第一印象はとても大切である。最初の何分間かによい印象を与えれば後に余裕がでてくるし、さえないとリカバリーが大変となる。面接会場に一歩足を踏み入れたら、質問に答える前にすでに評価は始まっていると考えた方がいいだろう。例えば自分から握手を求める積極性、笑顔、アイコンタクト、最初の挨拶等、好印象をあたえる機会はどんどん利用しよう。たとえ緊張していても、しっかりした握手をしながら相手と一瞬目をあわせ、笑顔を見せるのはそれ程難しくないだろうし、自分自身がリラックスできるという効果もある。
普通の面接の場合、まず候補者とポストの確認、面接官の紹介と面接にかかる時間、使われる質問またはコンペタンシーや言語等の紹介があってから面接が始まるので、候補者は席に着いてから2.3分の余裕がある。その間背筋を伸ばし皆と目線を合わせ、もう一度笑顔を見せられれば上出来である。特に面接官が複数で握手やアイコンタクトの機会がなかった場合、ここでにこやかに皆を見渡せば好印象につながる可能性が高いだろう。また面接官が書類をみていたり、急用で一人が席を離れたりして司会者が面接を開始するまでにしばらくの間が空くことがある。余裕があれば、その沈黙中に面接官達に面接の機会を与えてくれたことに対しお礼を言っておけば喜ばれるだろう。
面接前はたいてい緊張するものだし、震え声で始まる応対もよく見受けられる。緊張すること自体さほどマイナスなことではないので、悲観的になって思わず腕組みをしたり髪に触ったり貧乏ゆすりしたりしないよう気をつけよう。面接が進むうちに、最初の緊張は徐々に解けていくだろうから心配はない。最初の3分間をスムースに乗り切り自分のペースにもっていく要素は、事前の念入りな準備、会場に余裕をもって到着すること、面接官との握手やアイコンタクト、そして自分の笑顔に無意識に返された面接官の笑顔等であろう。電話やスカイプでの面接についてはまた次回に書きたいと思う。