模擬面接サービス

応募者からの「面接指導 をしてほしい」というリクエストで始めた模擬面接サービスだが、効果は驚くほど高い。国際機関で採用側にいた時、面接で失敗した候補者を何度も見てきただけに準備の重要性を再認識している。

模擬面接 は比較的時間や手間、集中力を要するサービスだ。まず空席に合わせて、出題が予想される質問を多めにリストアップする。その際ある程度の専門分野や機関の活動に関するものも入れる。答えを評価するには、面接側も予備知識が必要となり準備に時間がかかる。

模擬面接では, 決まった時間内に本番と同じやり方で候補者に質問していく。候補者の答えの内容と、答え方両方に焦点を合わせて記録を取り、面接後フィードバックをする。コンペタンシー以外の質問への答え方や最初の3分間の態度の観察は要注意点でもある。うまくできた点や改善箇所は面接直後に指摘するが、翌日新たな注意点を知らせることもある。

このように労力のかかるものだが、単に面接テクニックを教えるよりずっと効果は大きい。過去1年半で模擬面接を直接指導した9人中7人が、国際機関に採用されている。 特に模擬面接を2度以上やったものは全員成功して いる。残りの2人からは報告がなく結果は不明。面接テクニックのみを学んだグループの成功率は、報告を受けた範囲では4人に1人だ。

日本ではあまり経験しないコンペタンシー面接だが、ぶっつけ本番より模擬で経験しておくと効果的だ。まず面接で説明する実例が適当なものか、うまく構成され、求められている行動を含んでいるかを第3者に聞いてもらえるのは貴重。また内容と同じほど大事な、説明の仕方や態度、スピード、ボキャブラリーなどを指導してもらえる機会は稀と思う。

模擬面接を受けたほぼ全員が、「最初はドキドキした」と言っているから、本番での緊張度合いは推して知るべしだろう。模擬面接を経験してきた自信が本番での余裕につながるようだ。また改善点を意識して面接に望めば、一段上のレベルの受け答えができるというもの。

面接の練習はこのようにやるだけの結果は出るので、内容を準備するだけでなく、それを説明するリハーサルもするといい。ただし直前にやってもストレスになるだけなので、少し余裕をみて計画を立てよう。

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