国際機関の空席に応募するものは多く、候補者のレベルも高い。競争に打ち勝つにはどんなプローフィールが必要か。何度応募してもテストや面接に呼ばれない場合は、空席広告と自己のプローフィールや応募結果を記録して、冷静に分析してみる必要がある。
この分析は外部から応募する時だけでなく、JPOから正式職員になる際にも使える。今までの応募の歴史とその結果を表にしてみれば、職種ごと、機関ごと、グレードごとに評価の傾向が見えてくるかもしれない。
まずチェックすべきは、空席広告の条件にすべて合致していたか。これらの必要条件はasset, advantge, desirableと書いてある事項や言語の要求も含む。内部職員やロスター登録者の増加で競争が激しい現在、100パーセント満たしてない書類はほぼチャンスがない。
要求された学歴、経験、資格などを全部クリアしても次の採用プロセスに進めない場合、他の応募者に条件合致プラス何らかの付加価値があったという解釈になる。国際機関で歓迎されるプラスアルファとは何か。
一つはフィールドの経験。特に緊急事態地域での仕事は評価され、国連採用者の約半数は緊急事態状況での勤務経験があるそうだ。また、可動性のある 経歴で、空席の活動区域、地方、国などで働いていると強い。管理職であれば、大手の機関の地域事務所でリーダーとしての経験があると優利。
国際機関の業務語は英語とフランス語だが、その他の公用語( アラブ、スペイン、ロシア、中国語)の一つでもできれば有利。特に開発系ではアラブ語や、公用語ではないが、ポルトガル語ができると重宝される。
仕事関連分野で博士号を持っていれば差がつく。OECDのようなリサーチ、政策分析中心の機関だと、YPP(若者向け採用プログラム )選抜者の半数がPhD保持者との旨。
これらが国際機関で重宝されるプロフィール。応募結果分析で足りない部分が見つかったら、次回から対象の空席を変えるか、不足分を補うかし、戦略を変えて行くことだ。充分に対抗できるプロフィールであれば、応募書類でアピールし、次の採用プロセスに進める可能性をあげていきたいものだ。