P11記入上の疑問

国際機関応募書類の代表的存在であるP11。書類書き方セミナーや、添削、キャリアカウンセリングで良く聞かれる質問は以下の項目に関連している。

職務経験欄22に現在や過去の収入を書く際、どのくらい詳しく書くべきか悩む応募者は多数。ドルへの交換率、給料以外の特典等どこまで説明が必要か疑問は尽きない。結論からいうとおおよその収入がわかれば十分。採用が決まった場合、空席のグレードのステップ1の給料が原則であるが、候補者によっては、現職に比べ減収になることがある。その場合はステップを上げる等して調整するわけだが、そのための情報であり、採用の判断には影響しない。

同じ欄にある退職理由、REASON FOR LEAVINGをどう書くかも多い質問。書き方例としては、End of Contract, University study, Career Development, Career Advancement, Promotion, Transferなどで、長々と説明する必要はない。理由に注目するのは、応募者が短期間で何度も職を変えている場合、長い間同じ職だったのに急激に違うところに移った時など採用側が背景に興味を持った時のみで、全部の理由を読むわけではない。

ちなみに、Career Developmentは、長期的なキャリアの成長と発展のため自己啓発や学習、能力の向上を目指すもの。新しい仕事にチャレンジする場合もあるだろう。一方、Career Advancementは、普通その職場でのキャリアの進歩である昇進や報酬の増加を指すが、違いはあまり重要ではない。

25. REFERENCESの推薦者は、大学の教授や会社の上司を記載するが、候補者の仕事ぶりを知っていて、具体的な推薦理由を書いてくれる人を選ぶ。ジェンダーや、国籍、学校、職場、地位などバランスや、多様性をそれほど気にする必要はない。ただし同じ職場や学校からの3 名は避けたい。

26のOTHER RELEVANT FACTSにはそれまでに未記載の情報のみ追加。奨学金や賞与、資格。国外滞在や出張。対象ポストに関連する研修やセミナーなど。仕事や学業に1 年以上の空白期間がある場合は、理由を説明する。

以上の項目は参考情報であり、それだけで採用の決断が出されることはないので、あまりこだわる必要はない。自分のプロフィールと空席との合致をアピールするためには、一番重要である職務経験欄に力を注ぐことだ。

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