応募書類に多いエラー

日本人の書いた国際機関応募書類のレベルも年々上がってきている。AIの存在も一役買っていると思われる。応募書類添削の際よく見られるミスは以下のとうり。

空席との関連性の薄い記述や周知の事実の説明。英語自体は流暢でも、求められる空席とは合致しない業務や活動の情報は不要。すばらしい業績もポストの要求事項に合っていなければ、付加価値がない。

文法は正しいのだが、まわりくどくて仕事のイメージがつかめない例も多い。長くて委細にわたった経歴描写は、とくに気をつけたいもの。ざっと斜め読みしても何をしたかがすぐ理解できるように、簡潔かつ具体的に書く。

似たケースに日本語の直訳がある。日本語をそのまま翻訳しても文化的、構造的に違和感があり、ピンとこない履歴となってしまう。空席広告の描写スタイルに類似させて書くと、理解度は高まるだろう。

Duties とAchievementsが混合しているのも解りにくい。Dutiesには仕事内容をおおざっぱに書き、Achievementsはそれを詳しく説明、というパターンもよく見られる。Dutiesは毎日している仕事、Achievementsは部局や会社に影響するよう成果や業績、という違いを理解しておこう。区別の難しい時は無理して分けないほうが一貫性がある。

冠詞、前置詞の間違いは頻繁に見られるが、AIの出現もあり、これからはかなり改善されると期待できる。ただし、AIにも間違いはあるので注意。

ボキャブラリーのリピートはできれば避けたほうが、英語上級者とみられる。AIは書き換えが得意なので、利用して語彙を増やせる。違う語彙を使う場合は、全体の語数が増えないものを優先しよう。

Past experience, final result, unexpected surpriseといったような、不要な形容詞の使用にも気を付けたい。AIでも見おとすことがあるので、読み直しすることをお勧め。

以上の日本人が犯しやすいミスに気を付ければ、応募書類の質は確実に上がる。キャリア国際機関の添削サービスも利用してほしい。

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