多国籍多文化チームを有効に機能させることは国際機関の重要な課題だ。グローバルな 環境で勝ち抜けるのはどのようなチームなのか。
理想的なチームについては色々な理論があるが、最も知られているのはベルビンチームロールだろう。メレディス・ベルビン(Meredith Belbin)は、チームが成功するには下記9つの役割を担う人が必要だと主張した。
1.プラント(PLANT (PL))
創造力があり困難な問題を解決できる人
2.資源探索者(RESOURCE INVESTIGATOR (RI))
外交的で熱中しやすく、好機を探る人
3.コーディネーター(CO-ORDINATOR (CD))
優れた議事進行者で、明確な目標を示し意思決定を促す
4.形づくる人(SHAPER (SH))
挑戦的で、精力的に障害に立ち向かっていける人
5.チームワーカー(TEAMWORKER (TW)
協調性があり、もめごとを避けるタイプだが、人の話をよく聞き築き上げる人
6.実行者(IMPLEMENTER (IM)
有能で頼りがいがあり、アイデアを実行に移せる人
7.完璧完遂者(COMPLETER FINISHER (CF)
勤勉で誠実な仕事を納期通りに行う人。また自分や他者の誤りや手抜きに厳密な人
8.スペシャリスト(SPECIALIST (SP))
特定分野の知識やノウハウをもつエキスパート
9.モニター(MONITOR Evaluator)
優れた戦略的判断力を持つ人
各メンバーがお互い の役割や、仕事の任せ方とタイミング、不足点を補い合うすべを理解することで、チームが機能する。このモデルは国際機関でもチームワーク作りやプロジェクトマネジメントの研修によく使用される。
私もベルビン氏から直々にトレーナーの資格をもらっているので、このモデルを使っていた。 自己の認識するチーム内の役割と、チーム仲間から見たイメージとが違う事も多く、 研修では人気がある。
自分でもやってみたが、結果が時間とともに変化していくのも特徴。最初はプラントだったが、後に資源探索者の役になっていた。他人からはコーディネーターに見られていたのも興味深い。
現在は自己分析だと客観性に欠けるという批判に答え、観察者の評価、それに仕事に必要な要件の評価を加えたインタープレイス(Interplace)と呼ばれるPC用 モデルも出ている。






