学歴の書き方

国際機関応募の際、必ず記載する学歴。masters degree か master’s degreeかと迷ったことはないだろうか。仕事柄応募書類はよく見るが、学位の書き方はバラバラだ。

修士号は必ずmaster’s degreeとアポストロフィをつける。このsは複数を表しているのではなく所有格で、the degree of a masterの意味。

例 I enrolled in a university to get a master’s degree.

学位の分野を一緒に書く場合はMaster of Science といったようにmasterは大文字となり、’sは消える。

例 I obtained a Master of Arts degree in Linguistics.

省略形は大学によって形式が異なり、MA または M.A.もしくはラテン語のArtium Magisterから来るAM かA.M.が使用される。他に一般的なものはMS/M.S. (Master of Science)  LLM/LL.M. (Master of Laws)  MBA/M.B.A. (Master of Business Administration) など。

学士も同じルールで、カバーレターなどに書く文は小文字で ’s付き。説明が付随する時は大文字となり、degreeも省略できる。

例 I will get a bachelor’s degree next year.

例 She has a Bachelor of Science in Biology from a prestigious university.

Bachelor of Science に至っては短縮形が色々あり BS/B.S., BSc, SB/S.B., または、ラテン語Scientiae Baccalaureusから来る Sc.B.など。

このように単純なようでいて以外と書き方に迷うのが学位。応募書類に書くコツとしては一旦M.S.とピリオドを追加したらそれで統一することだ。疑問な場合は英文卒業証明書を見ると良いだろう。

応募書類に無用な言葉

応募書類の添削をしている際、すぐに削りたくなる単語に出会うことがある。無駄なばかりか使ったことによって印象が悪くなってしまうところがくせもの。あなたの書類は大丈夫だろうか。

国際機関応募サイトのテンプレートを使用した履歴書のdutiesやachievementsの描写に、 in charge of やresponsible for が多いがパワー不足。ただ担当していたという事実を述べるよりはmanaged, led, implemented などを使ってもっと積極的で具体的な表現にしたいもの。

I やmy省略は言うまでもないが、トートロジー(類語反復)にも注意。例えばunexpected surprise, final results, past experienceなど。また自分の雇用先の一般情報を履歴書で説明する必要はない。

カバーレターは応募者の個性が出るものだけに、無駄なバズワーズや使い古された表現は避けたい。problem-solving skills, team player, proactive, detail (results)-oriented, open-minded, hardworkingなどコンペテンシーに即していて良さそうだが、具体的な例をあげないでただリストアップするだけでは効果がない。

フリーレジュメにcareer objective, summary, hobbies などは不用。また“References available upon request”, MS Officeなどもスペース塞ぎ。

Home addressは履歴書テンプレートで要求されているとしても、レジュメやカバーレターではemail と記すだけで充分。

以上は目に付いたものばかりで完全リストではないが、これらを避けるだけでも履歴書はスッキリする筈。キャリア国際機関の応募書類添削サービスも利用してほしい。

2020年JPO試験面接

新型コロナウィルス感染症状況のため,4月~6月予定の外務省枠第二次審査(筆記及び面接)はオンラインにて実施。第一次審査通過者に個別に案内が行くということだ。

オンライン面接とは、PCやスマートフォン を利用して、インターネット経由で面接を行うこと。ビデオ面接、ウェブ、バーチャル面接などともいわれる。現在国際機関面接の大部分がオンラインなので特に違和感はないが、JPO試験開始以来初の出来事に戸惑う応募者も多いだろう。

オンライン面接では、ライブ面接中録画機能を使い面接をリコードし面接官が後で見直すこともできる。今回その機能を使うかは不明だが、面接者は録画を特に意識する必要はない。

スカイプや専門のアプリを使ってのウェブ面接への対応は基本的には対面面接と同じだが、より高いコミュニケーション能力と念入りな準備が必要。面接そのものの準備に加え、ネット環境等の整備が重要となる。

面接用のアカウントを作る場合、ユーザー名や写真に気をつけ相応しいものを使用。通信を始めてから画像が出なかったり声が聞こえなかったりしないようテストし、開始5分前にはスタンバイ。

スマホよりPCがお勧めだが、面接中に人が後ろを横切ったり、隣の雑音が入ったりするのは避けたい。とりわけ自宅での利用は背景に雑多なものが写らないよう注意し、電源もチェック。なるだけ本番に近い環境で練習した方が効果的なので、模擬面接でもドレスコードに気をつけよう。

書類を参照できるところはオンライン面接の利点と言えるが、下を向きまさに読んでいますという調子の答えは不利。覚え書きを相手から見えない目の高さに貼っておけば、自然な形で相談できる。

コネクションや設備の準備が万端であっても、本番中不意に予期しなかった問題が生じることがある。必要なら電話やメールですぐ連絡できるようにしておき、落ち着いて対処したい。

オンライン面接は慣れるまで結構違和感があるので、家族や友達に頼みリハーサルしておけば効果的。キャリア国際機関のスカイプによるJPO模擬面接サービスも利用できる。

コロナウイルス

誰もいないジュネーブ中心街

スイスは現在、COVID-19の影響を最も受けている世界10カ国の1つ。

モーターショーや映画祭、見本市、会議など様々なイベントが中止された。国際機関が集中し、会議数が世界最多のジュネーブへの影響は大。会合は中止・延期、またはEミーテングになっている。

スイスの新型コロナウイルス感染者数は3月25日17時点で9765人、死者103人。食料品店やスーパー、薬局、銀行、郵便局以外、バー、レストラン、スポーツ施設、文化施設は4月19日まで営業停止。学校は4月19日まで休校で、仕事もできるだけ自宅勤務とする。

世界貿易機関(WTO)は職員が感染したことから、3月11日から開催予定だった全ての会合を延期。続いて2月24日から開かれていた第43回人権理事会が中止・延期。また3月後半に予定されていたジュネーブヘルスフォーラム(WHO)情報社会世界サミットやAIフォーラム(ITU)ILO役員会議、ジュネーブ軍縮会議等も延期になった。

小規模の会合はビデオ会議などに切り替えられている。職員は避けられない場合を除きスイス連邦内務省保健庁の指示どうり自宅勤務。

赤十字国際委員会(ICRC)を始め国際機関職員の不要不急渡航は4月15日まで延期され、会議参加者不在と相まってジュネーブ空港はひっそりしている。旅客便は97パーセント減。貨物便は平常より減っているが機能中だ。

このように前代未聞の状況に直面している国際都市ジュネーブだが、ユニークではない。似たような現象が世界中で起きており、各国政府のパンデミック対策に国家主義が目立つ。今こそ国際協力、多国間調整がもっと必要だろう。国際機関や国からのリーダーシップが期待される。

パワーワーズ

国際機関採用担当者は、膨大な数の応募書類を読む。読み手にアピールできるのは、簡潔で短時間に読め、採用条件への合致が明確かつ具体的に書かれている書類。

具体的に書こうとして、全てを詰め込んでしまい簡潔さに欠けたり、日本語を直訳したような表現で、能力やスキルが伝わらない例がよくある。採用側の目に留まる応募書類作成にパワーワーズを利用しよう。

パワーワーズは職歴や業績を簡潔かつ力強く印象に残すための単語や言い回し。 機関独自の価値観や、空席広告のキーワード、職業に独特な業界用語、重宝されそうな 資質などを盛り込み他の候補者との差別化をはかる。

よく耳にするアクション動詞はパワーワーズの一つ 。正確に経験や業績を記述し能力を際立たせる。外務省国際人事センターのサイトでもUNDPのアクション動詞リストを紹介している。

気をつけたいのは、使い古されたアクション動詞では効果が薄い点。led, organised, managed, supported, improved, motivated などは 採用担当官時代、繰り返し目にした。日本人が よく使う, involved, engaged in, assisted, participated, arrangedもインパクトは低 い。

ではどういう言い回しなら効果的か。例として、上にあげた動詞をorchestrated, chaired, programmed, operated, guided, initiated, collaborated, facilitated, capitalized, integrated, clarified, remodeled, partnered 等で代用してみる。これらは一捻りあり、国際機関のボキャブラリーともかけ離れていない。

各機関で頻繁に使われている動詞をある程度利用するのはやむを得ない。しかしこれらがほかの人と同じなら、単なるリピートとなり際立つことは難しい。成功能力を示せる動詞を見つけ、ボキャブラリーに変化をつけよう。

印象に残すためとはいえ、経歴や空席に合っていない動詞を使っては逆効果。バズワード連発や、自分でも意味のよくわかってないものもマイナス。パワーワーズをうまく使い応募書類にパワーを持たせたいものだ。

キャリア国際機関サイト

最近「サイトにアクセスできません」というメールを何通かもらった。そういえばお問い合わせフォームも来なくなったと思っていたら、事情があった。サイトがハックされていたのだ。

キャリア国際機関に行こうとすると、トルコ、イズミールのエスコートサービスに繋がる。内容や写真は想像にお任せするが、キャリア国際機関とはほど遠いイメージ。

この時点で修復にこれほど時間がかかるとは思ってもみなかった。アメリカのウエブホストと契約しているが、一年180ドルのセキュリテイーサービスには自動クリーニングしか含まれていないとの旨。自動クリーニングではらちがあかないとわかった時はすでに一週間が経過。一年340ドル払えばすぐ手動クリーニングできると勧められるが、すでにドメインネーム、ウエブホステイング等で出費が多いのでパス。

やっと下請けセキュリテイーサービス会社に直接交渉し、タダで手動クリーニングしてもらいトルコのエスコート嬢たちとお別れした。この間すでに10日間、電子ビジネス会社であれば潰れていたかもしれないほどの遅さだ。

アメリカのプロバイダはサービスが充実しており、7日24時間対応だが、サポートの質にバラツキがある。何度も同じ説明を繰り返し、やっとわかってもらえるケースが多い。ただし愛想は最高。

ネットビジネスの知識のないまま、ウェブを立ち上げてやってきたがさすがに安全性の重要さが身にしみた。今後はもっと対策を強化するつもりである。

利用者にはご迷惑をおかけしたが、修復したのでまたキャリア国際機関のサービスを利用していただきたい。

お知らせ

現在 JPO応募書類添削を受け付け中ですが、希望者が多数なので、これから到着する書類については、お返しは2月18日頃となります。
17日またはそれ以降に原稿を頂いた場合、お返しは日本時間の20日になりますので、ご了承下さい。
書類の準備が遅くなりそうな場合は前もってご相談下さい。

カバーレター

JPO 試験応募書類の一つにカバーレターがある。英文履歴書にも動機を書く欄があるので、動機や自分の経歴をアピールする機会は英語で2度。A4片面1ページと言え重要度は高い。

カバーレターを重視するのには理由がある。履歴書は散文的に事実をリストアップし、表現やスタイルがある程度定まっているので、同じ様な経歴だと差がつきにくい。カバーレターには、自分と空席との合致を少ない字数で効果的にアピールできる能力や書き方のスタイル、英語力や語彙が顕著に現れる。

応募者の個性が発揮され、差別化できるのがカバーレター。モチベーションレターやアプリケーションレターとも呼ばれる。理想の書類は、簡潔で一貫性があり、空席の要求条件に合致しているという情報がすぐ目につくもの。正しい英語であることはもちろんだ。

多いエラーは、自身の経歴を歴史的に辿ったもの。採用者が最も知りたいのは空席の必要条件との合致で、経歴年表ではない。最も空席に近い成果、経験を具体的に箇条書きし、空席と無関係の能力や業績、 記述は省く。

またJPO 試験応募書類の特徴として、日本語応募書類の動機を英語に直訳し英語履歴書に用いているケースが多い。日本語で2000字かけて書いた動機を英語に直すと、長く意味が伝わりにくいものになりがち。特に忠実な英訳は国際機関側にはピンとこないモチベーションになってしまう。

ポストと自分のプロフィールのマッチを強調するには、空席広告を熟読する必要がある。書く前に構造を作っておき、履歴の要約ではなく、実際の経験やエピソードを入れ、インパクトのある独自のセールスポイントをアピールしよう。

カバーレターはマーケテイングツールでもある。一ページ足らずの書類だが履歴書作成と同じくらいの労力を要す。このサイトでもカバーレターの添削サービスを提供しているので、ご利用いただきたい。

2020年JPO 試験

JPO 試験募集要項が外務省から発表された。昨年と違う点があるので気をつけたい。

まず事前登録はすでに1月8日から可能。応募期間は2月1日から22日まで。年齢制限は今年2月1日現在で35歳まで、経験年数と学歴は7月末までを考慮。最終着任時期は2021年1月31日だ。応募期間の短縮が今回の主な特徴だろう。

外務省枠応募では、希望外の機関の方が適当と判断された場合も含め、行き先は最終的に外務省が決定する。OECD, UNDP, WFP, OPCWの応募者以外は、希望はあくまでも希望と割り切り書類作成を遅らせないようにしたいもの。第一次書類選考を通過するのは、希望機関に関係なく総合得点上位120名となる。

この他の変化として、応募はメールのみとなっている。履歴書のサインを忘れないこと、語学証明書以外の添付は不要なこと、受付通知がこない場合は問い合わせることなどにも留意。

キャリア国際機関でも応募書類添削、筆記テスト、面接準備の支援をしている。例年締め切り間際に添削サービス希望が集中し、対応できない場合がある。今年は応募期間が短いので、早めに書類を用意し余裕を持って応募に備えてほしい。

年末年始のご挨拶

Image par nickgesell de Pixabay

本年はいろいろとお世話になり、大変ありがとうございました。来年も引き続きご指導くださいますよう、なにとぞよろしくお願いいたします。 世界情勢が目まぐるしく変化する中、皆様のご健康と御活躍をお祈り申し上げます。どうぞ良いお年をお迎え下さい。

今年も残りわずか。前記事に書いたように、冬休みをキャリアプラン構築や就職活動準備に充てた者も多いと思う。

2019年の成果分析後、キャリアプランやゴールの調整、戦略立て直し、トレーニングや資格獲得等の再確認はできたろうか。面接やテストを経験した場合は次機に備え質問や答えの分析、改善点などをまとめてみる。

来年の就職活動カレンダーにも注目。各機関の個別空席締切日やイベント、インターンシップやYPP等への応募期間、外務省JPO試験や内閣府の国際平和協力研究員制度時期、在外公館調査員、派遣員等の試験期間など重要な日付けは前もって確認しておこう。

グローバル人材育成を支援していくサイト、キャリア国際機関を利用し、2020年新しいキャリアのスタートを切ってほしい。