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コンぺテンシーベース面接

雇用主が候補者のスキルと資格をより適切に評価できるということで、近年コンぺテンシーベース面接の需要が高まっている。

使用しているのは国際機関に限らず、アメリカ、カナダ、イギリスなどの政府や公共機関、著名な私企業など。日本でも一部のコンサル、ファイナンスやハイテク業界、販売やマーケティング業界の著名な会社が利用していると聞く。

コンぺテンシーベース面接には周到な準備が必要だが、その努力は他の採用プロセスにも生かせる。まず履歴書作成の際、過去の経験から例を特定し、空席広告で求められる特定のスキルや能力に具体的に焦点を当てられる。また面接で行動結果を述べるための用意は、履歴書での成果の強調にも有効。

面接の準備として、採用側が求めるスキルや能力を明確に把握する必要があるが、この分析も履歴書を書く際に生かせる。

普通の面接であっても、コンぺテンシーベース面接の準備は十分に活用可能。構造化された具体的な例は説得力がある。将来の方向や行動を聞かれた場合にも、過去の例を挙げて強調すると効果的。

このようにコンペタンシーを明確化することで、自身の強みを理解し、適切なポストへの合致をアピールすることができる。面接の準備の一環としてキャリア国際機関の模擬面接サービスも利用してほしい。

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スイスと安全保障理事会

国連憲章のもとに、国際平和と安全に主要な責任を持つ安全保障理事会。国連の他機関は加盟国に対して勧告を行うのみだが、安全保障理事会は加盟国に実施を義務づけられる決定をする権限がある。

ただしウクライナ紛争への国連軍介入の例にみられるように、決定には理事国15カ国中9カ国の賛成が必要だが、常任理事国である中国、フランス、ロシア連邦、イギリス、アメリカのいずれかが反対すれば、否決される。

理事会は常任理事国5カ国と、2年任期の非常任理事国アルバニア、ブラジル、エクアドル、ガボン、ガーナ、日本、マルタ、モザンビーク、スイス、アラブ首長国連邦の10カ国。スイスとエクアドル、日本、マルタ、モザンビークは国連総会の2023-24年入れ替え選挙で選出された。

国連に20年前に加盟したスイスが安保理の非常任理事国に選ばれたのは初めて。理事国となっても同国の中立的な立場は影響を受けず、国連に対する法的・政治的・財政的な義務も変わらない。

紛争当事者間の橋渡し役および仲介役としての長い歴史を誇るスイスは、初参加の安保理で、平和、安全保障、安保理改革の推進を目標に掲げる。非常任理事国になりたての今年一月には、シリアとトルコ国境のバブアルハワ検問所の開放期間を延長し、緊急支援物資の輸送に一役買った。

華々しいデビュー後、ウクライナへの武器再輸出禁止や、ロシア資産の凍結に及び腰なのに加え、クレディ・スイスの破滅がありスイスのイメージ悪化が懸念された。 だが、中立国スイスが橋渡し役や交渉のプラットフォーム的役割を果たすことや、人道的伝統と赤十字国際委員会(ICRC)を背景に特別な任務を担うことへの期待は以前大きい。安保理でのスイスの行動に注目したいところだ。

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空席広告の読み込み

国際機関に何度応募しても筆記試験や面接まで行き着けない、という経験はないだろうか。その場合もう一度空席広告を念入りに読み、自分のプロフィールと空席のマッチを確かめたい。空席広告の分析は応募成功に向けての重要な第一歩だ。

採用担当時代、空席広告を読んだとは思えない応募者の多さに驚いたもの。教育、経験年数、言語 Education, Work Experience, Languagesという3基本要素さえ満たしていない書類が大半だった。

国連の書類選考ではWork Experienceに記してある資格や特殊な経験が問われる。またdesirable,  advantage,  asset, などと書かれた部分も対象となる。特に外部からの応募者は、これらの条件もクリアしていないと次の採用プロセスまで進むのは難しい。

職務の記述は丁寧に読み、内容、責任の範囲やレベルをしっかり把握。自分の経験と職務内容が重なっている部分は、応募書類で強調する。面接でも具体例としてアピールできる。

空席広告の職種、部署、グレード、勤務地、契約、応募対象者等にも注目。ポストによっては内部職員のみ、ロスター登録者用などの応募者限定がある。また短期契約の場合、更新の可能性が示されているもの以外は、その期間限りと理解して応募する。国連システム以外の機関では給与やグレード体系が違うところも多いので、事前に情報収集をしておく。

勤務地も大切な要素だ。例えば地域事務所がフランス語圏にあると、言語の知識なしで応募しても競争力は弱いだろう。安全性が低く扶養家族が現地で生活することを認められていないnon family duty stationも空席には明示してある。

一般的でどのポストにも共通するコンペタンシー(例、communication, teamworkなど)は、どちみち面接で評価されるのであえて応募書類で強調する必要はない。

他方、国連の空席広告のPROFESSIONALISMの欄に記されているようなポストに求められる特有の知識、スキル、行動は、応募書類で強調。他の国際機関だとtechnical competencies (skills), job-related competencies, functional competencies など表現は様々だが、対象ポストに必要な独自の能力。例えば人権に関するデータの分析能力とか、Amazon Web Servicesの知識など。

このように空席広告には様々な情報が含まれている。自己のプロフィールとキャリアプランに合致したポストか、充分読み込み理解してから応募したいものだ。

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P11記入上の疑問

国際機関応募書類の代表的存在であるP11。書類書き方セミナーや、添削、キャリアカウンセリングで良く聞かれる質問は以下の項目に関連している。

職務経験欄22に現在や過去の収入を書く際、どのくらい詳しく書くべきか悩む応募者は多数。ドルへの交換率、給料以外の特典等どこまで説明が必要か疑問は尽きない。結論からいうとおおよその収入がわかれば十分。採用が決まった場合、空席のグレードのステップ1の給料が原則であるが、候補者によっては、現職に比べ減収になることがある。その場合はステップを上げる等して調整するわけだが、そのための情報であり、採用の判断には影響しない。

同じ欄にある退職理由、REASON FOR LEAVINGをどう書くかも多い質問。書き方例としては、End of Contract, University study, Career Development, Career Advancement, Promotion, Transferなどで、長々と説明する必要はない。理由に注目するのは、応募者が短期間で何度も職を変えている場合、長い間同じ職だったのに急激に違うところに移った時など採用側が背景に興味を持った時のみで、全部の理由を読むわけではない。

ちなみに、Career Developmentは、長期的なキャリアの成長と発展のため自己啓発や学習、能力の向上を目指すもの。新しい仕事にチャレンジする場合もあるだろう。一方、Career Advancementは、普通その職場でのキャリアの進歩である昇進や報酬の増加を指すが、違いはあまり重要ではない。

25. REFERENCESの推薦者は、大学の教授や会社の上司を記載するが、候補者の仕事ぶりを知っていて、具体的な推薦理由を書いてくれる人を選ぶ。ジェンダーや、国籍、学校、職場、地位などバランスや、多様性をそれほど気にする必要はない。ただし同じ職場や学校からの3 名は避けたい。

26のOTHER RELEVANT FACTSにはそれまでに未記載の情報のみ追加。奨学金や賞与、資格。国外滞在や出張。対象ポストに関連する研修やセミナーなど。仕事や学業に1 年以上の空白期間がある場合は、理由を説明する。

以上の項目は参考情報であり、それだけで採用の決断が出されることはないので、あまりこだわる必要はない。自分のプロフィールと空席との合致をアピールするためには、一番重要である職務経験欄に力を注ぐことだ。

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応募書類と受動態

応募書類添削中によくお目にかかる受動態。履歴書に書いてあるから本人の行動かと想像はするが、確信はもてない。日本人の応募書類の傾向ではあるが、行動の主がわからない文章で経歴をアピールするのは難しい。

日本語と違い、英語では動作をする(した)人を主語にするのが主流。受動態では誰の行動かはっきりせず、冗長で不自然になりがち。文も長くなり文法の間違いの可能性も増えて、応募書類の簡潔化には悪影響。下の文章を比べてみれば、どちらが自分の経歴を強調しているか明らかだろう。

受動態 20 percent revenue growth was realized over two years.

能動態 I realized 20 percent revenue growth over two years.

もし、自分だけの手柄ではないことを強調したかったら、2番目の文の I の代わりにMy team やMy Department を使うといいだろう。

また応募書類にありがちなのが、 am engaged や was involved といった受動態。これらは無理やり仕事に巻き込まれたという印象さえ与え、本人の主体性が伝わってこない。Led、Coordinated、Implemented といったアクション動詞に置き換えて、積極性を強調しよう。

やはり受け身な感じが強く、避けたいのが responsible for や in charge of という表現。2番目の文の方が応募書類のアピール力は強いだろう。

Responsible for answering phones and directing calls.

Answered calls and directed lines to the appropriate individual.

業績を強調したい場合は、仕事そのものでなく、自分を中心にした書き方にすると効果的。どちらの例も2番目の表現のほうが印象は強いはずである。

例1 Work was recognized for efficiency…

例1 Recognized for work efficiency…

例2 A promotion to Section Chief was awarded to me after only one year of service.

例2 After only one year, earned a promotion to Section Chief.

動作をした人(主語)がわからない時や主語が重要ではない場合、文のトーンに権威感を持たせたい時等、受動態の需要は数々ある。しかし、応募書類作成においては、なるべく能動態を使った方が効果的な履歴書やカバーレターが作成できるだろう。

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多文化間コミュニケーション

 

国連職員間の 文化の違いからくる コミュニケーションギャップ。個人的 な経験を述べてみたい。30年ほど前のアラブ語翻訳官リクルートの際のエピソードだ。アンチークな話ではあるが国連に勤務し始めだったから鮮明に覚えている。

国連翻訳官採用はJPOや YPPの場合と同じように、一斉公募し選択をする 集団リクルート式 。書類選考と筆記試験を通過した応募者を翻訳部部長、アラブ語翻訳課課長、そして人事部と3者構成で面接していく。候補者の数は多く、当時面接はジュネーブ、ニューヨーク、カイロでそれぞれ1週間ほど続いた。

ジュネーブ面接最終日に、国連本部ニューヨークの翻訳部部長が倒れ入院した。急遽、国連ジュネーブ翻訳部部長のカイロ行きが決定。しかし国連のレセーパセー、という独特のパスポートにエジプトのビザがなく、ジュネーブ翻訳部部長の2日後の出発が危ぶまれた。

人事の私は本部ニューヨークの人事部課長に 至急電話 。面接はジュネーブ翻訳部部長が代行できるも、ビザを持っていない、という報告をした。異文化ゆえのミスコミュニケーションか、 慌てて説明不足だったせいか、ニューヨークの反応は驚くものだった。ビザがなければ、アメリカンエクスプレスを使えと、言ったからだ。

さすが、アメリカ、ビザといえば最初に思いつくのはクレジットカードと感心したが、これも 認識、文化の違いと言えるだろう。多文化間の意思疎通のギャップはこんな身近なところにあった。笑える話ではあるが、これがもっとシリアスな状況だったら大変なところ。

結局エジブトのビザを大至急手配し、 面接官代行も一緒に予定どうりカイロに出発できた時はホッとした。

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JPO 応募についてのお知らせ

JPO 試験の応募締め切り日、3月8日が迫ってきた。2月28日以降の応募書類添削の申し込みは対応できない場合があるのでご注意。また添削をお返しするタイミングが締め切り間際になる可能性があり、理想的とは言えない。

書類選考を通過するとJPO第二審査として、ライティングの課題の提出やオンライン面接についての通知が、4月末~5月ごろ(予定)に届く。キャリア国際機関では第二次の面接や筆記試験対策サービスにも対応しているので、タイミングがあえば利用してほしい。

模擬面接は本番の日にちが様々で対応日は調整可能。エッセイのほうは締め切り日が共通と考えられるので、添削は原稿を受け取った順番に受け付けとなる。第二次の筆記試験の課題エッセイの添削は 17000円、模擬面接(面接ガイド、フィードバック等込み)は10000 円である。

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応募書類の締切り時間

国際機関の空席公告にはなるべく早く応募した方がいいというのは一般的なアドバイス。締め切り日が近くストレスを感じた経験は誰にでもあるだろう。この締切日、一体指定された日の何時に閉まるのだろうか。

国連空席公募サイトに掲載されているポストだと、勤務地がどこであれ、空席広告はニューヨーク時間の真夜中に取り除かれ、それが締切時間となっている。国連のように本部所在地の現地時間の真夜中、あるいは23時59分をもって締切日としている機関は、FAO, ILO, ADB, WHO, WIPO, OECD, UNESCO など多数でもっとも多いパターン。

IAEAもその一つだが、日本から広告を読むと、本部の午後11時59分が日本時間で表示される。

WBは締め切り時間表示にUTC (cooridnated universal time、協定世界時)を使用。これはGMT (グリニッジ標準時)に代わって80年代から取り入れられ、日本との時差は9時間。表示された時間より9時間前が日本時間の締め切りとなる。

IMF は勤務地の11.59 pm を表示。UNDP はG やPカテゴリー職の公募であれば、締め切り時間は何故か05.59 am。

またAfDB, UNHCRの空席に特に締切時間の表示はない。本部現地時間の真夜中と想像される。

現実では、広告が出次第応募する者は全体の半分に満たない。大抵締切ぎりぎりに大量の応募書類が届くから、雇用側の上司も全体像を把握するのは応募期間が過ぎてから。期間途中で応募状況をチェックしたり、一部の応募書類を見たりはしても、書類のスクリーニングを始めるのは締切日すぎである。とくに内部職員や、ロスター登録されている応募者は締切日にどっと押し寄せる傾向があり、スクリーニング側泣かせだ。

特別に空席広告で告知していない限り、早めにに出した方が有利になるということはない。だが締切日ギリギリで起こるトラブルを避けるためにも、余裕をもって応募することはお勧め。遅くても締切日の一日前までには応募を完了したいものだ。

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学歴の書き方

今年もJPOの募集が始まるシーズンとなった。応募書類に必須である学歴、P11フォームの場合テンプレートに沿って書き込めばいいが、レジュメにはどう書くか。JPO 以外の履歴書を作る場合も参考になるようまとめてみた。

自由形式履歴書での学歴欄の位置は経験や資格による。経験が3年以上あれば、経験から先に書いていくのが一般的。経験の浅い応募者や、対象ポストで特別な資格(例、公認会計士、弁護士等)が要求されている場合は、学歴やその資格を先にもってきて、採用側の目を引くと良い。

また履歴書はなるべく簡潔にまとめるべきなので、学歴の占めるスペースも最小限の15~30単語程度で十分。大学の学位があれば高校の記入は必要ない。

書き方はP11のテンプレートを参考にすれば良く、高い学位から始め、学校名、所在地、取得した学位、専攻、卒業年度を書く。

Tohoku University, Japan
Bachelor of Economics / March 2019

修士、学士と2つ書く場合は以下のように省略。

University of Pennsylvania, Altoona, USA

M.S. Accounting 2014 – 2016

Illinois State University, Chicago, USA

B.S. Accounting 2010 – 2014

以下はよく略される例。ドットはつけるか付けないかで統一する。

Bachelor of Arts = B.A. 「文学学士」

Bachelor of Science = B.S.「理学士」

Bachelor of Education = B.E.「教育学士」

Master of Economics = M.Ec.「経済修士」

Master of Engineering = M.Eng.「工学修士」

修士号を獲得中に応募する場合は、終了予定日を記載。必要であれば何を勉強中か付け加える。

Red River Polytechnic, Winnipeg, Canada

Diploma in Graphic Design expected 2022

Prominent Coursework: Introduction to Digital Graphic Design, Illustration Elements

学位は習得していないが、空席に関連した知識を強調したい場合は、以下のように記述。

University of Alabama, Birmingham, USA

Completed Coursework: Calculus, Accounting for Nonprofits

学歴の英語訳が不確かな場合は大学に問い合わせ、正式な名称を使いたいものだ。

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2023 年度 JPO 試験

JPO 試験募集要項が外務省から発表された。毎年、応募要項に変化があり、一人でも多くの応募者を集めようという国際機関人材センターの意気込みが感じられる。

今回から、2019年来やっていた事前登録制度が廃止され、応募がしやすくなった。応募期間は対象ポストや応募専用リンク公開日2月1日(水)から3月8日(水)まで。

従来のE メールでのパスワードをかけた応募書類送付方法は、人事センターサイト内の応募用の専用リンクにアップロードする方法に変わり、より国際機関への応募方式に近くなる。

また和文応募書類がいらなくなり、提出する応募書類の数は減少。昨年まで国際機関枠であるUNDP用応募用紙だけが、履歴書の最後にモチベーションレター欄がなかった。今年はUNDP用履歴書にもモチベーションレター欄が追加され、他の応募書類と同じ様式となっている。

外務省枠応募外の国際機関は今年も増え、昨年のUNDP、WFP、OECD、 OPCW、ICAOにOIE(国際獣疫事務局)、GCF(緑の気候基金)が加わった。

国際機関枠を選ぶか、外務省枠で行くかは希望するポスト、機関によるだろう。国際機関枠だと外務省と希望機関と2つ面接する必要がなく希望機関との面接だけで決定される上、課題提出がない場合もあるという。一見国際機関枠の方が簡単そうに思えるが、希望機関との面接を通過しなければそれ限り。外務省枠だと第一希望でない機関やポストに推奨される可能性がある。

キャリア国際機関では、応募書類添削、ライティング課題や面接準備の支援と共に、対象ポストの選び方やキャリアのアドバイスもしているので利用してほしい。JPO支援サービスはこのサイトのリソースセンターに表示中である。

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