応募書類の書き方

仕事柄、応募書類を添削する機会は多い。念入りにチェックするのは職歴の部分。外務省主催のセミナーでも触れたが、訂正箇所の多い書類には共通の特徴がある。

まず細かい。委細丁寧すぎると、読み手はすぐにプロフィールが把握できない。似たケースで、周知のこと や空席と関連性の薄い事実まで記述している書類もある。

英語が達者で必要以上に長い書類は、要約能力がないと思われ返って不利だ。逆に作文力が低く短かすぎる記述も困る。

このほか冠詞や前置詞の間違いや、Duties とAchievementsの混同はよくある。 会社やチームの業績はあるが個人のものが不在というのも残念だ。仕事 の内容がよく わからない描写も頻繁と言える。

日本人に独特なのは、細かさ、職務内容が理解できない描写と成果の不明さ。業績がチーム単位なこと、細かく丁寧に説明することは日本の文化であり、美徳と思う。だが、アングロサクソンベースの人材システムである国際機関への応募書類には不向きだ。

一番 典型的なのは 仕事の書き方。書き手の意図は想像できるのだが、日本人には推し量れても英語の文としては理解しがたい。

この理由の一つには 、日本語と英語の文章構造の著しい違いがあるだろう。英語を日本語に直訳したものがそのまま使えないように、その逆も然りかと思う。日本語をそのまま英訳しただけだと、意味をなさないことが多い。ネイティヴがチェックし、英語は正しいのだが、仕事内容のイメージが掴めない応募書類もある。

職歴は日本語で考えをまとめ英訳するのではなく、英語で考えて英語で書くのが効果的だろう。辞書も和英より英英がおすすめ。地道に英作文能力を上げていき、応募書類に限らずなんでも英語で表現できるようになれば理想的といえよう。

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