以前国際機関の夏休みの話をしたが、今回は冬休みについて。クリスマスと年末年始の休暇シーズンはもう間近だ。
日本でも師走という言葉があるが、年末は国際機関にとっても忙しい時期。プロジェクトの年度末報告書作成や契約終結、更新などに追われる。大抵の機関では経理決済の時期でもあり、予算や出費の調整、プログラム資金などの処理を要求される。人事部でも職員の契約更新 、休暇届け、待遇変更など休暇前の処理事項リストは長い。
個人レベルでも来年にくり越しできない休日チェックや、数ある宴会への出席、職員同士のクリスマスカードやメールの交換から、部下へのプレゼントなどで多忙となる。祖国の名物料理を持ち寄ったり、民族衣裳を着て出席したりするパーティーは国際機関年末の風物詩でもあろう。
ここで要チェックは休暇プラン。国外在住者の多い国際機関では長期の休暇を取れるクリスマス、年末年始は故国に里帰りするチャンスだ。同じ部で全員欠席にならないよう調整し、チーフ 代行の指名も必要となる。
喧騒に満ちた年末もクリスマス過ぎにはぐっと静まる。その前に 決済を取れなかった事項は来年まで保留。決断に時間を要する新しい企画や、人材決定などもこの間据え置きとなる。
このように年末年始は国際機関では慌ただしいシーズン。12月に赴任したり、インターンを始めたりするのは避け、できれば新年から新たな気持ちで仕事を始めたいものだ。