世界知的所有権機関

世界知的所有権機関(WIPO)は、諸国間の知的所有権の保護と管理促進のため設立され、1974年以来国連の専門機関。本部はジュネーブにあり加盟国は193か国、職員は1000人程。事務局長はシンガポールのダレン・タンである。

WIPOは知的財産に関する諸条約の管理、国際出願/登録制度の運用、知的財産に関するルールメイキング、知的財産分野での途上国支援等を実施している。この活動の中で知名度が高いのが国際特許だろう。

特許権を取得するには各国ごとに出願する必要があるが、WIPOは複数の国へ出願することができる、国際特許出願制度(PCT制度)を運営している。この出願手続を行うことで、複数の国に出願し特許権を取得することができる。

WIPOが3月17日に発表した2024年の国際特許出願件数の統計によると、総出願件数は前年比0.5%増の27万3000件だった。国別では中国が出願件数の4分の1以上を占め(7万160件首位、米国と日本が続く。4位は韓国で、5位から10位はドイツ、フランス、イギリス、スイス、インド、オランダと欧州勢が目立つ。

米国は3年連続、日本とドイツは2年連続で出願件数が減少した。スイスも5398件から5324件に減少。一方で、中国と韓国の出願件数は増加し、韓国は前年比7.1%増となり、27年連続の増加を記録した。

デジタル通信が出願件数全体の10.5%を占めたのを反映し、企業別では中国ファーウェイがトップで、サムスング(韓国)が2位。日本勢では三菱電機とNTTがそれぞれ7番と10番に入っている。

総収入の約90%が、知的財産関連サービスの手数料で賄われているWIPOは、自己資金で運営される数少ない国連機関であり、外部の政治や経済の影響を受けにくい。国連機関の中で最も財政的に安定しており、トランプ政権の荒波も乗り切っていけそうである。

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