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夏休み

恒例の大きな会議や総会が初夏に終わると、国際機関にも夏休みシーズンが到来する。7、8月に 活動をスローダウンする機関は特にヨーロッパで目立つ。会議や研修、空席広告の数も減少し、休暇をとる職員も多数。駐車場に空きが目立ち、カフェテリアが混まなくなりインターンが増えれば、 シーズン突入だ。

色々な国際機関を経験したが、夏休みを一番感じさせるのは、なんといってもフランスに位置する国際機関だろう。 Vacances(バカンス)という言葉の発祥地でもあるこの国では、長期間の夏休みは 当然の慣習であり、国際機関も中実に従っている。

夏のパリは住民がいなくなるとよく言われるが、UNESCOや OECDでも長期の夏休みをとる職員は多い。交代で休むので、ガラガラになることはないが、夏の間に重要な企画や緊急のビジネスは始めない方が賢明だろう。

OECD時代にびっくりしたのは、8月になると周りのレストランまでが長期の店じまいすること。お昼を食べにくる職員がグッと減るし、気候がいいので遠出したり、野外で食事したりする人が多いからだ。

国際機関の有給休暇は年30日。土、日、祭日と合わせれば 6週間休める。国外在住者が多数の国際機関では、年末年始か夏に長期休暇をとり、故国に里帰りするパターンが多い。 管理職レベルでも3週間以上の長期にわたる休暇は よくあり、日本であれば考えられないことだ。

遠慮なく休みを取って英気を養う、という ゆとりのあるライフスタイルを支援しているところが、国際機関の 待遇体系の魅力の一つであろう。

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