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MBTI 性格診断テスト

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性格診断テスト、「Myers–Briggs Type Indicator(通称MBTI)」は、20世紀初頭の分析心理学の父、カール・グスタフ・ユングが生み出した心理学的類型論をもとにキャサリン・クック・ブリッグスと娘のイザベル・ブリッグス・マイヤーズによって開発され初版が1962年に完成した。以来改版を重ね現在50カ国以上で使われており、世界で最も利用されているパーソナリティテストと言われている。

MBTIは、一人ひとりの性格を心の機能と態度の側面から「ものの見方(感覚・直観)」「判断のしかた(思考・感情)」及び「興味関心の方向(外向・内向)」と「外界への接し方(判断的態度・知覚的態度)」の4 指標で表し、16 タイプに分類するところから日本では「16性格診断」という名で知られている。自己理解・他者理解の他リーダーシップやマネジメント研修、チームワーク促進、キャリアカウンセリング等にも使えるという効能書きのせいか国際機関のトレーニングでも当時は随分使われていた。しかし自己理解・他者理解が深まったという印象を与える他に何の効果があったかは疑問である。

MBTIは自己分析をパターン化するという意味でとても興味深いが、自己の性格を16種に分類する課程は科学的、客観的とは言えないだろう。心理学者でもない母娘によって開発されたという点もよく批判の対象になっている。組織の人材管理側からみれば能力開発、キャリアプラン、採用等に結果は利用できない。私もトレーニング担当官として何度かやってみたが、そのたびに違うタイプの結果がでるのも困りものである。

しかし国際機関、企業などで頻繁に使われているのは事実だ。実際リーダーシップ等の研修プログラムの中ではこのテスト分析が一番人気があり、盛り上がった。またこの分析はマニュアルワーカーからダイレクターまで広い層に受けるところも魅力だろう。例えば採用でよく利用されるビッグファイブというテストはもっと科学的だが、結果は要素ごとに傾向がパーセントで出るだけで、他人と比較したり会話の話題にしたりはできない。

個人的な意見だが、この性格判断は血液型判断や占星術のようなものにマネジメント的な箔をつけて、一見科学的にしかし、一般向けするよう記述したという感じだ。ビジネス用語と4文字のアルファベット、そしてどのタイプにも一貫している肯定的な表見が人気の秘密だろうか。また正式なものはMBTI認定ユーザーが当人と話し合いながら、タイプを確定することになっており信用度を高める効果十分だろう。たくさん出回っているMBTI 派流テストに至っては、4文字のアルファベットの他にどのタイプにも分析家、外交官、建築家というような素晴らしい名前がついており、ますます自我を満足させてくれる。

人間の性格を明確に定義づけ分類する方法は昔から追及されてきたが、その複雑性、流動性のゆえ、行動をパターン化して予測する完璧なツールというのは存在できないだろう。市場に星の数ほどある性格判断テストだが、分類して比較ができ信用もあるMBTIは魅力的なツールの作り方と巧みな市場戦略で成功した例と言える。