国際機関職員の給料

国連専門職職員の給与額は、世界中で最も高い給与水準の加盟国(米国)の公務員の給与よりも高くなければならないという、ノーブル・メイヤー原則に基づいている。

米政府公務員給与水準は民間に比べて低く、国際機関職員の給与もそれを反映。税金免除と厚生福祉費の充実でカバーできるが、物価の高いニューヨークやジュネーブでP2の給料だと苦しく感じるかもしれない。国際公務員の中で比較的裕福なのは、両方が幹部ポストのカップルか、幹部で子だくさんの人くらいだろうか。

給料に頼らずとも金持ちな職員にも時々お目にかかる。例えばITU(国際電気通信連合)時代の同僚。毎朝、ロールスでご出勤だったが、P5 の給料より株での収入の方が多いという。フィールドオフィスに行けば昇進できるのに、ずっとジュネーブの同じポストにいるのもかくやと思われる。財務専門家ではなくテレコムエンジニアなのが以外。

途上国出身のエリートには実家が裕福な人が多い。ニューヨーク国連で会った翻訳官のオフィスには、数日おきに生け花担当の人が来ていた。アパートやレストランのオーナーでもあるらしいが、留学中は、たった8000ドルのウエッジウッドのお茶セットが買えなかったほど貧しかったそう。

同じようなケースはジュネーブでもあり、某職員のオフィスは特別な家具や彫刻があり、国連欧州本部事務局長のオフィスも顔負けするほど。

バンコクのILOでは、ローカルの一般職職員に特権階級出身者が多い。秘書の誕生日ということで自宅に招待されたところ、地域事務所トップでもかなわないような豪邸で、手伝いが何人もいたという。

大部分の国際機関は国連共通システムで同じ給与、人事体系。給与レベルは公開されており、各職員の収入は公知。高いと認識されている国際公務員の手当だが、分野、勤務地によっては民間セクターに及ばない。何をキャリアのよりどころとするかを見極めてから、応募を考えるべきだろう。

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