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お知らせ

国際機関応募書類書き方講座(9月3日)への御参加ありがとうございました。

セミナーの際にお話しした要点のパワーポイント資料を9月10日以降リソースセンターにアップロードしますのでご利用ください。

また完全な資料(2000円)をご希望の方は、こちらからお申し込みください。ゆうちょ銀行口座またはペイパルお支払後メールでお送りします。

キャリア国際機関サービスの委細はここをクリックしてご参照ください。

応募書類に多いミス

外務省から9月3日の応募書類書き方講座が発表された。今までの経験から、「書類にありがちなミスは何ですか。」という参加者からの質問が予想される。今回はそれに先駆けて少し詳しく解説した。

スペルミス、誤字は命取り。スペルチェッカーでは検出できないものもある。例えばLead の過去形にLedではなくLeadを使ってもチェック機能は正しいと認識。またハイフンの入った複合語はミスの元になりやすい。
例 mid- and long-term goals

大文字小文字の使用についてはこのサイトでも解説済み。特に大文字乱用は読みにくい。

時制の統一にも気をつける。現在の業務は現在形、業績は過去。過去の仕事は、職務内容、功績とも過去形が一般的。全部過去形で統一するのも可。

同じ言葉や言い回しのリピートは文章が単調になり、英語力も疑われる。重複表現や不必要な形容詞にも注意。
例 past experience, final result, unexpected surprise

自由様式レジュメで時々あるのが、職務期間が年代のみで月の表示がないケース。国際機関の履歴テンプレートでも日ずけは義務化されており、ないと採用側に疑問をもたれる。

以前にも触れたが、フリーレジュメにcareer objective, summary, references, hobbies などは不用。

ミスというわけではないが、職務の描写が長く読みにくい応募書類は歓迎されない。読み手側に立って再度チェックしよう。

以上応募書類の添削サービス中目立ったものを挙げてみた。これらに気をつければ応募書類の質は確実に上がるだろう。

応募書類書き方講座

 

 

 

 

今回で5度目になる外務省国際機関人事センター主催の“国際機関への応募書類書き方講座”。国際機関へ提出する履歴書とカバーレターの書き方について以下の日時で説明する。

9月3日(火)18:00~19:30

■場所:東京都中央区丸の内1-7-12 サピアタワー10F

関西学院大学・東京丸の内キャンパス

講座は兵庫県の関西学院大学、西宮上が原キャンパスでも同時中継される。

里帰りの際日本でセミナーを開く機会は限られているので、たくさんの方に受講していただきたいもの。職種ごとのキャリアパスとか、面接の仕方などレクチャーしたいテーマはいろいろあるが、応募書類の質を上げることはキャリア開発優先事項の一つだろう。

応募書類を充実させる際、どういう国際機関のどの職種、業務を目指すか、自分のプロフィールとの合致はどうか、を含むキャリアプランや戦略があれば効果的。

毎回講座の後にたくさん質問が来るのだが、キャリアプランが立っていないケースが多く、まずそこから始めるべきという感じをいだく。

目標がはっきりしないままに応募していては、書類だけ直しても次の採用プロセスに進むのは難しい。

在日中、個別カウンセリングの時間は取りにくいので、キャリア相談はサイトに直接問い合わせてほしい。キャリア国際機関サービスに関しての情報は無料。キャリア相談一回2000円、六ヶ月6000円で提供している。

応募必要条件

応募前に、空席広告の最後に書いてある必要な学歴、経験、資格等の基本条件をもう一度チェックしたいもの。これらを全て満たしていなければ、応募しても筆記試験や面接に呼ばれる可能性はほぼない。

「ではAdvantage, Asset, Plus, Desirableと記された条件はどうですか。」とよく聞かれる。競争の激しい昨今、望ましいとされる資格や技能でさえも、なければ筆記試験や面接まではたどり着けない。

プロフィール合致の概念は最近かなり浸透してきたが、まだ現実把握は難しいらしい。「学歴はないが経験でカバー。」とか、「国際レベル経験はないが海外出張している。」という応募理由をよく耳にする。国連採用プロセスの例を取り、なぜ完全合致にこだわるか再度説明したい。

採用必要条件は、学歴、経験、言語の3種類。応募者リストができたら、人事部がそれらを満たしていない候補者をまず除外。その後、雇用上司による筆記試験招待者の選抜があり、上記の望ましい資格や経験のチェックがされる。さらに候補者を絞り込むため、条件に合っていても、その質の高さ(たとえば経験の年数と環境、空席のポストに近い経験かなど)を問われる場合もある。

このような書類選考後、300から400人近い応募者から15人ほどが筆記試験に招待される。筆記試験の結果を見て雇用上司が3人から8人程度最終候補者を選び面接となる。

インターネットの発達で応募者数は激増、また高学歴者が増え、募集広告条件を満たす履歴書は多い。これに内部職員やすでに採用可能者リスト(ロスター)に入っている候補者が加わり競争は激化。

採用プロセスを考慮すれば、資格条件と自分の経歴がマッチしていない応募は可能性が低いことを理解できよう。せっかく労力や時間を費やして応募するのだから、もっと自分の経歴に近い空席を狙うべきだろう。

UtilizeとUseの違い

応募書類添削中に頻繁に出くわすutilize。大抵useに直すが、疑問に思う応募者も多いようだ。Utilizeとuseの違いは何なのか。

Useは「使う」の意味でほぼあらゆる状況に対応。Utilizeよりずっと古い英語で広範囲に使われるので、ほとんどの場合utilizeを代用できる。

Utilize はuse のフォーマルな形ではなく、意味も同じではない。19世紀、フランス語utiliser (使う )から取り入れられたこの語には、Make practical and effective use of(オックスフォード辞書)という特殊な意味がある。転用や活用の要素を含み、本来の使い方と違った新しい、独創性のある使い方に適用される。以下使い方例。

I use my pen to write a book.

I utilize my pen as a bookmark.

I used my frying pan to cook.

I utilized it as a weapon.

また科学用語として 運用計画が有効活用された場合、化学製品や栄養素が効果的に使用された場合にも使われる。

例 Vitamin C helps your body utilize the iron.

しかし科学論文でなければ、上の文はuseでも代用できる。

履歴書やカバーレターでuse をutilizeで置き換えると、もったいぶった印象になるばかりか英語の間違いまで披露してしまう。

I utilized my networking skills to develop new partnerships.

I applied (or used) my networking skills to develop new partnerships.

よく見かける一番目の例だが、誤用を避けるために、2番目のように書き直すのがお勧め。とにかくどちらを使うか迷ったらuseを使うことだ。

応募書類中の数字

応募書類添削中、10未満の数字をアルファベット表記しているケースに遭遇することがある。文法的には正しく直す理由はないのだが、読みにくいのが難点。今回は履歴書やカバーレターによく使われる数字の表記に注目した。

英語の数字表記は色々なスタイルがあり、ウェブの発達やグローバル化に伴い簡略化される傾向にある。ここでは、国連の編集マニュアルを主に参照。

文章中1から9まではアルファベット表記、10 から 999999はアラビア数字というのは正統ルール。だが履歴書は数字統一で良い。職歴や業績を具体化し、読み手を印象つけるための量、時間、額等が、アルファベットに埋もれてしまい目立たなくては、効果が低いからだ。読みやすさとスペース節約に数字は有効。

同文で色々な数値が使われる時は、大きい数の表記法に合わせるのが基本。計量単位やパーセントがつく場合、選挙結果等も10未満で数字表記となる。ただし同じ種類に属さない数字が同時に入る文は、一方をスペルアウトし混乱を避ける。

例 Twenty 100-mm mortars; 15 five-year-old girls

序数は9までの数字をアルファベットにした場合、first, second, third…と統一する。国連では数値の大小にかかわらずcommittee, sessionはアルファベットmeetingはアラビア数字使用。

例 The fifty-seventh session of the General Assembly; 2nd meeting

例外は文章の始め。10以上でもアルファベット綴りにする。今日このルールは無視されることも多いが、数字を文頭に使うのは避けたほうが無難。

応募書類に具体的な数字を入れると、職歴や業績が生きてくるし、カバーレターのアピール度も上がるもの。十分に使いこなし、成果をあげたい。キャリア国際機関での添削サービスも利用してほしい。

大文字小文字

英文応募書類を添削する際、大文字がよく気になる。大文字の多い文は読みにくいと言われるが同感だ。大文字乱用を避けるルールには例外も多く、母国語の人でも要注意。応募書類内の主な大文字小文字使いわけをあげてみた。

例えば学歴。履歴書の学位、大学名、地名は大文字。

University of Wales, UK, BA in Economics

だがカバーレター等の中では学位は小文字を使う。

I have a bachelor’s degree in economics

肩書きも、履歴書やレジュメは大文字であっても文章中は小文字。

  • Director of Marketing(履歴書)
  • Worked as a director of marketing (文中)

役職名使用は割と複雑で大きな機関だとマニュアルがある程。仕事のタイトルが名前の前であれば大文字、名前の後、役職名がコンマ等で区切られていると小文字、というのが原則だ。

  • Director of Marketing John Smith
  • Tony Tanaka, professor of physics

公的な要職タイトルは大文字使用が多い。

  • Mr. Pierre Fitzgibbon, Minister of Economy
  • António Guterres, the ninth Secretary-General of the United Nations
  • President of India

以下、一般的使用は小文字、特殊なタイトルや個人名との組み合わせだと大文字。

representative, consul, judge, mayor, ambassador

政府、大使館等の名詞は、組織を直接指している場合に大文字使用。

  • The Government of Japan
  • The Ministry of Education
  • Japan Embassy, Tunis
  • Police Department
  • The Permanent Mission of Japan

一般的な意味で使う場合は小文字となる。

  • The Japanese government
  • It is based on government policy
  • Japanese embassies throughout North Africa
  • This department has 10 employees
  • The research financed by three ministries
  • Members of permanent missions

このように区別は結構複雑であり、国や機関によってもスタイルが少しずつ違う。疑問のある場合は United Nations Editorial Manual Onlineなどマニュアルを参照するのも手だろう。

2019 年度 JPO 試験

 

JPO 試験募集要項が外務省から発表された。昨年と幾分違う点があるので気をつけたい。

まず試験の日程が前倒しになり応募も2月から開始。年齢制限は今年2月1日現在で35歳まで、経験年数と学歴は9月までを考慮。着任時期も最終12月31日と早くなる。応募締め切りは3月4日で、応募期間は例年より約一週間短い。

応募書類を送る前に、専用サイトでの事前登録が必要なのも今年の特徴。2月いっぱいが登録期間だが、希望の機関も入力するので、まず機関を決定する必要がある。例年と違い希望機関選択は一つだけなので、迷う応募者もいるだろう。各機関の空席が2月中にはっきりしないと判断が難しく、動機も書きにくい。

外務省枠応募では、希望外の機関の方が適当と判断された場合も含め、行き先は最終的に外務省が決定する。OECD, UNDP, WFP枠での応募者以外は、希望はあくまでも希望と割り切りギリギリまで悩み応募を遅らせないようにしたいもの。重要なのは総合上位120名以内に入り第一次選考を通過することだ。

この他の変化として、第二次試験が東京とジュネーブだけという点、すでに国際機関での勤務経験があってもP1相当以下の契約であれば応募資格があること、メールでの応募を二度に分けさせ書類を機密扱いする点、など。

応募の際、履歴書のサインを忘れないこと、重複して応募しないこと(メール、または郵送、宅急便いずれか)、語学証明書以外の添付は不要なこと、受付通知がこない場合は問い合わせることなどにも留意。応募期間が短いので、早めに書類を用意し余裕を持って応募したいもの。

キャリア国際機関でも応募書類添削、筆記テスト、面接準備の支援をしているので利用してほしい。JPO添削について

空席広告応募

国際機関に何度応募してもナシのつぶて。応募書類は吟味してあるのになぜか。そんな時次のケースが考えられる。

一番多いのはプロフィールと空席がマッチしていない場合。応募書類選考では教育、経験年数、言語(Education, Work Experience, Languages)の3基本要素のほか、必要な資格や特殊な経験も問われる。またdesirable,  advantage,  asset, などに記述されている条件も対象となる。特に外部からの応募者は、これらの条件も全てクリアしていないと次の採用プロセスまで進むのは困難だ。

空席広告の対象者が限定されている状態も考えられる。ポストによっては内部職員のみ、ロスター登録者(すでに同類の空席のショートリストに入っている応募者で選考過程を得ず、すぐ採用できる)用などの応募者限定がある。これら限定事項は空席広告に記述してあるが、見落として応募する者も多い。

すでに内部で採用する職員が決定しているが、規定により空席広告を公示する場合がある。応募条件や資格が、普通の広告より多く具体的なのが特徴だが外部からの判断は難しい。

これと似たものは、内部で多数の有力候補者がいるか、ロスター登録者のリストが充実している状況。アドミニストレーションや財政のような、内部ノウハウがある程度ないとすぐ仕事できないような分野で、P3以上のポストに良く見られる。

このような場合、外部候補者はよっぽど有力なセールスポイントがないと、次の採用段階までいけない。プラスアルファの例としては、他の候補が持っていない財務監査の資格であったり、財務の新しいERPのプログラムに精通していたりする等。

応募書類は強力なのだが、次の段階に進めないのにはいろいろな理由がある。自己のプロフィールとポスト要求事項が全部合致しているか、何が自分の強みなのかを充分に把握してから応募したいものだ。

JPO試験応募書類

外務省のサイトによると来年のJPO試験要項は1月に通知され、応募機関は2月1日より1ヶ月と、例年より早くなる予定。ただし修士獲得、経験年数は例年と同じく9月で足切りとなる。

今年から英語の提出書類が増えたので、早めに準備したいもの。英語履歴書P11には新たにmotivation Letterが含まれた。応募にはA4一枚のカバーレターも求められているので、motivation Letterとどの程度内容をダブらせるか迷うところだ。

外務省は書き分けの形式は指示しておらず、motivation Letterは字数制限が無いのでカバーレターより詳しくても可、というコメントのみ。英語の提出書類を増やし英作力を問うという意図だから、完全に同じものを出すのは不利だろう。動機を強調し二通をある程度差別化することになる。

動機を効果的にアピールするのは案外難しい。最初に希望機関の活動やゴールを詳しく研究して、どのようなところに共鳴したり興味を持ったかを考えてみよう。自分の経歴だけを強調する応募書類が多いがmotivation Letterなのだから、なぜその機関に行きたいのかをまず明確にすべき。

気をつけたいのは思い入れが強すぎ、国連で働くのが子供時代からの夢とか、一生を難民の保護に捧げたい、というような常套句に走ること。これらをそのまま英訳すると、使い古された表現clichéとなり逆効果。採用側が読むのだから、個人的な人生のストーリーではなく対象機関を中心にした動機が必要だ。

キャリア国際機関では添削サービスをやっているので利用して欲しい。2月は混み合うので今年の終わり頃から書類準備を始めると良いだろう。11月6日から16日までは応募書類添削、模擬面接には対応できないのでご注意。