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応募書類の書き方セミナー

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来る9月6日外務省主催の応募書類の書き方についてのセミナーが東京市ヶ谷で開催される。当サイトの管理人小島晶子が講師となるこのセミナーでは、国際機関に応募する際必要な履歴書及びカバーレターの書き方について指導することになる。

普段ならもっと長く、具体的な練習等も入るこのようなトレーニングを一時間あまりで講義するのだから、情報量はかなり多い。それなりに濃縮して書類作成の際の日本人特有の傾向や改善点にも触れていく予定である。何百という応募書類の中で雇用側の目に留まる書類の特徴とは何か、それを国際機関人事部にいた管理人の実務経験に基づいて解説していきたい。

輝く履歴書、とよく言われるが私が実際に見た限りでは、他に比べて格段に抜きん出ている履歴書に遭遇することは滅多にないと言っていい。一般的に応募者のレベルが向上しまた平均化してきている今日、抜きん出た経歴というのが稀になってきているのが主な理由だろうか。その分、競争は激化する傾向にある。また何度にも及ぶスクリーニングの後、筆記試験や面接で何人かの採用可能な最終候補に絞る国際機関のリクルートプロセスでは、応募者が輝く履歴書のみで選出されることはない。

そのような激しい競争の 中で、一分にも満たない最初のスクリーニングを通過するには、まず求められている条件をすべて満たしていることが要求される。これがなければいくら立派な応募書類でも直ちに除外される。ほぼ50パーセントの応募書類は基本条件を満たしておらず、それだけで候補者は半減するわけだ。

条件を満たしていれば、応募書類の書き方、空席と自己プロフィールの合致の売り込み方などでかなり差をつけられる。そのためにも空席広告締め切りギリギリまで待っていないで、早めに空席に適応した応募書類を作るべきだろう。このような努力は時間も労力も結構かかるが最終的には報われるものと思う。キャリア国際機関でも添削サービスをしているので利用してほしい。

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民間企業の経験が優遇される職種

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国際機関のポストに応募するときは学位と職務経験が同一分野であることと、経験が対象ポストの関連分野でかつ、国連に類似した環境で得られたものである点が重視される。そういう意味で、公共事業での国際的経験例えば、官公庁関係、在外公館調査員、派遣員、JICA、海外青年協力隊、NGO, NPO等の職場経験が望まれる。また、国際機関でのインターン、ボランタリー、短期採用やコンサル、技術協力専門家、あるいはパートナーシップや会議、タスクフォース、ネットワーク等に参加といったような国際機関との接点があれば有利とも前述した。開発関係ポストであれば、フィールドでの経験も必要となる。

ただし、職種によっては、民間企業で経験を積み最先端の知識、技術をもっている外部の者が優先的に選択される場合がある。進化が早く知識や技術投資コストの高い分野で、一般に国際機関より民間企業のノウハウが進んでいる職種が対象となる。プライベートセクターの経験をもつ応募者が、内部職員や国連に類似した環境出身者より圧倒的に有利になるわけだ。

その分野の典型的な例はIT関係ポストだ。日進月歩のこの分野では専門職には珍しく、学士で経験年数の少ない部外者の採用が頻繁にある。その他では投資バンキング、会計監査、エンジニア、医療関係といった職種も外部調達に頼ることが多い。とくに世界的に名の知られたIT企業や大手コンサルティングファームでの経験がある応募者は有利と言える。また医師や妊産婦健康管理専門家は供給不足と言われており、とりわけ短期緊急採用はチャンスが高いと考えられる。

その他の職種で民間企業の経験が重宝されるものに、人事、物資調達やロジ、財務、法律、コミュニケーション等がある。民間のシンクタンク、多国籍企業、開発コンサル、国際法律事務所、銀行などでの経歴が生かせるというものだ。ただし、これらは国際機関に類似した環境での経験も合わせてもっていた方が、多数いる候補者との競争には有利だろう。ITや医療関係ほど最先端の知識や技術でなくても通用することと、ある程度内部でも能力開発が可能なこと、国際機関独自のやり方があることがその理由とである。

応募やキャリアについてのアドバイス希望者はこのサイト、リソースセンターのコンタクトフォームを利用していただきたい。

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P1, P2ポストへの応募

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国際機関、とくに国連では専門職ジュニアレベルでの就職がとても難しい。このレベルに各当するのはP1, P2そしてNO-A 、NO-B(National Professional Officer、現地採用)だろう。P1または NO-A には修士プラス一年、 P2 とNO-Bには修士プラス専門分野二年の経験が必要とされる。大学を終えて2年の経験をもった若者は多数なのでこれらの空席への応募者数は他のグレードに比べてとても高い。

応募者数と対照的にポスト数は少ない。まずNO-A、NO-Bはフィールド事務所所在地の国民のみの採用で機会は限られている。P1, P2の空席公募は稀である。2013 年7月より2014年6月の国連専門職職員Pレベルの任命件数(新規採用、契約更新を含む)は1613件で、このうちP1は24件P2は388件。P3が708 件P4349件P5 144件となっている。

国連の衡平な地理的配分の原則適用ポスト(通常予算で人件費が支弁されている言語職以外の専門職ポスト)P1 P2は競争試験によって埋めることが義務ずけられている。同じ時期に任命された62名のP2のうち16名が国別試験(JPO)46名がYPPの競争試験を通ったものである。(P1は皆無)。

このようにP2の空席にはまず競争試験を通過したロスター登録者が採用される。核当する登録者がいない場合や、地理的配分対象外のポスト、短期採用ポスト等に限ってのみ公募されるので数は少ない。そこに、短期採用の職員やコンサルタント、すでにP2だが仕事や勤務地を変えたい職員、現地採用から国際公務員のステータスになりたいNO-AやNO-B等が応募することになる。これらの職員はすでに内部の知識と経験を持ち合わせているので、外部の者が競争に打ち勝ち採用される可能性は非常に低い。

以上を考慮した場合、JPO選考試験は国際機関でキャリアを始める近道であることを再認識できると思う。JPO試験を受けられない場合は、各機関の若手職員採用プログラム、その他の競争試験や採用ミッションを受験するほうがP1P2空席に個別応募するよりチャンスはあるかと思われる。またはもう少し経験を増やして、P3のポストで勝負するほうが雇用の可能性は広がるだろう。

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プレゼンターのパラドックス

General Assembly Seventieth session: High-level Thematic Debate on Achieving the Sustainable Development Goals Opening ceremony and Plenary segment: Action at all levels: National implementation Mr. Forest Whitaker, SDGAdvocate,Actor andActivist

長くて委細にわたる履歴書が効果的とは言えない。一貫性と簡潔性に欠け、空席に関係ないスキルや資格、興味等にも及ぶものはインパクトが薄い。関係が少しでもありそうな情報は全て入れ採用の可能性を高めたいという願望はほぼ直感的なものだろう。だがそれこそ逆効果だ。応募者は「プレゼンターのパラドックスPresenter’s Paradox」という落とし穴にはまることになる。

心理学者のキンバリー・ウィーバー、スティーブン・ガルシア、ノーバート・シュワルツらは2011年に、「プレゼンターのパラドックス」を例証してみせた。被験者にiPodとカバー、そして音楽を1曲無料でダウンロードできる特典つきパッケージとiPodとカバーだけのパッケージの2種類を提示しそれぞれへの支払い意思額を調べた。被験者らが示した意思額の平均は、ダウンロード付きのパッケージで177ドル、ダウンロードなしのパッケージで242ドルだった。価値の低い無料ダウンロードをおまけしたために、パッケージの知覚価値がかえって65ドルも下がったのである。

一方で別の実験グループにはマーケティング担当者(サービス提供者)になってもらい、上記2つのパッケージのうちどちらが消費者にとって魅力的だと思うかと尋ねた。結果、被験者の92%が無料ダウンロード付きのパッケージに魅力を感じたということだ。

このように、提供側の立場に立つと「多いに越したことはない」と思うのに、消費者の立場ではそうではない。これは国際機関へ自分自身を売り込む時の応募書類にも当てはまる。

空席に応募する時、自分の数ある実績を全て並べておけば、雇用側がそのひとつひとつを足し算してくれるだろうと、応募者は普通考えるだろう。例えば学歴、職歴、ボランタリー活動、言語、出張の経験、海外在住経験、大学での研究のテーマ等等、全体に加算されるなら多いほどいいはずだという心理である。だが実際には、単に多いだけでは雇用側によい印象を与えない。採用側は、候補者の学歴や資格職歴等を足し算しているのではなく全体をひとつのパッケージとして評価しているからだ。非常に好ましい学歴や有益な資格もそれほどでもない言語能力や、ポストに関係のない学歴や出張などと同列にされると、受け手にとっての魅力が低下したりインパクトが薄れたりしてしまう。

何でもいれたい衝動にかられるときは履歴書の全体像をチェックすべきだろう。パッケージの全体的な価値やインパクトを減らしている要素を捜し、よけいな情報、ポストとの関連性の薄い情報は削ることだ。ただし、これは自分を売り込むという主観性がプレゼンターのパラドックスとも相まってなかなか難しい。実際シンプルで簡潔、かつ関連情報は網羅している履歴書を書くのは大変なことだ。あれもこれも入れたいいう誘惑にかてず、長く委細にわたる履歴書になりがちとなる。こういう場合は第三者にみてもらえばいいだろう。キャリア国際機関でも履歴書添削サービスをしているので利用してほしい。

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履歴書の書き方

Official Opening of the Permanent Premises of the International Criminal Court

大抵の国際機関の履歴書は応募フォームに記入するシステムになっている。一律の形式を使用することで採用判断に必要な情報をむらなく収集できるわけだ。応募者にとっても形式や内容項目の判断に気を遣わずに済む分手軽とも言える。

採用側が300近い応募フォームを短い時間で評価し、ロングリストやショートリストを作る際、読みにくく印象の悪いものは不利だろう。

私の個人的経験からいくと、英語のスペルや文法が間違っているもの、空席広告の記述の大部分をコピーペ―ストしたもの、全体に長く字数の多いもの、職歴等の記述が細かすぎるもの、まったくイメージのわかない仕事内容や成果が不明なもの、関連性の薄い余計なものまで含まれているもの、アクロニムの使い過ぎ、大文字だけで書いてあるもの、逆にi を小文字で書いてあるもの、全くポストに合っていない職歴、といった履歴書は印象が悪いといえる。

では理想的な履歴書とはどういうものか。空席のプロフィールに合ったもの、簡潔で一貫性があり理解しやすいもの、必要な情報はすべて入れてあるもの、内容、文法、スペルに間違いのないものという条件を満たしていれば次のステップまで進める可能性は高い。

履歴書の中で一番大切なのは職歴である。記述の際よく引用されるテクニック(例えばアクション動詞使用、Iの省略、成果の追加)等に加えて重要なのは、空席に記された仕事内容と自己の職歴の合致を強調することだろう。経験は、空席に近い仕事内容で、似たような仕事環境で得られたものであるほど重宝される。同じ5年でも空席に類似した仕事を国際機関やNGOにて、そして空席と同じ地域(例えば開発途上国)で経験していれば、採用後即戦力となると判断されるからだ。

この職歴はドットを使って簡潔に書くとよい。空席広告をみると最初に仕事環境や状況が書いてあり、そのあと大抵ドットを使った仕事の記述がある。この記述部分より履歴書の記述の方が長く複雑にならないようにしたい。つまり最大10ドット前後に絞ることだ。もちろんそれ以下ならもっとよい。UNDP やUNICEFの空席は多いせいか記述の質にバラツキがあり、長すぎる例も多いのであまり見本とならない。開発銀行や専門機関の空席広告の方が管理されていて読みやすく参考になるだろう。空席広告の記述から共通点を見つけ自分の職歴の上部に書いたり、似たポストの表現やボキャブラリーをいくつか利用したりすると効果的と思う。

面接の数は応募した数に正比例するとよく言われる。プロフィールが合っているのに何度応募しても反応のない場合は、履歴書を徹底的に見直したほうがいいだろう。

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カバーレター

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カバーレターは空席に応募する際,履歴書とともに送る文字どうり応募書類の表紙である。国際機関によって、ほぼ無視する、一応読む、カバーレターのみでスクリーニングをすませる等、その重要度はさきざまだ。しかしほぼ全部の機関で義務付けられている。

カバーレターだけではねられてしまうというリスクもある程重要なわけだが、それには理由がある。履歴書は短い散文のような書き方で事実をリストアップしていくので、表現やスタイル等はある程度定まっている。カバーレターではどのように要点をまとめアピール性をだす書き方を一ページに納めるかという能力、書き方のスタイルが顕著に現れるので、履歴書よりある意味で差別化ができる。ドライな履歴書と違い個性を出せるところがカバーレターの特徴といえる。

ではどういう自己PRを少ない語彙で効果的にするべきか。基本的な構成は以下のようなものだろう。まず応募しているポストを明記し、なぜその機関や仕事に興味をもっているかの理由を述べる。それから自分の強みを次に並べ、それらが空席にもとめられているプロフィールにどうマッチしているかを強調する。採用側からみれば空席広告の資格や経験条件をどう満たしているのかを書いているものが一番望ましいのだが、強みの主張だけに終わり、空席広告の条件に対応しているものは案外少ない。最後に面接や就業に関する情報を述べ、担当者に、カバーレターと履歴書を読むために時間を費やしてくれたことにお礼を書くといいだろう。

送る前に内容に漏れがないか、スペルミスがないかなど念入りに確認し、採用側の立場に立って読んだ時、空席条件に合致していると思わせるものになっているかチェックしたい。このサイトでもカバーレターの添削サービスを提供しているので、リソースセンターから問い合わせができる。

最後に作家でありエッセイの名手でもあったジョージオーエルの、効果的で解りやすい英文の書き方法則を引用してみよう。

1.Never use a metaphor, simile, or other figure of speech which you are used to seeing in print.

印刷物で見慣れた暗喩や直喩、その他の比喩を使ってはならない。

  1. Never use a long word where a short one will do.

短い言葉で用が足りるなら、長い言葉を使ってはならない。

  1. If it is possible to cut a word out, always cut it out.

言葉を削れるのであれば、常に削るべきである。

  1. Never use the passive where you can use the active.

能動態を使える時に、受動態を使ってはならない。

  1. Never use a foreign phrase, a scientific word, or a jargon word if you can think of an everyday English equivalent.

核当する日常的な英語が思い付く時に、外国語や学術用語、専門用語を使ってはならない。

  1. Break any of these rules sooner than say anything outright barbarous.

あからさまに野蛮な文章を書くぐらいなら、これらの規則のどれでも破った方がましである。

 

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空席広告の探し方

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空席広告の探し方はいろいろあるが、大抵の人はまず就職希望の国際機関のサイトにアクセスするのではないだろうか。しかし希望の職種がその機関だけに存在するとは限らず、意外な国際機関で同じような空席があったりする。現在はどの機関でも任務が複雑かつグローバル化している傾向にあるので、同じような職が多数の機関に散らばっているケースは多い。

例えば公衆衛生の専門家はWHOだけで求められているわけではなく、UNICEFであったり、IOM, UNDPで募集していたりしている。防災関係分野にしても、UNISDR, UNDP、UNEP, ADB等あちこちにみられる。

これらをもれなく調べるには決まった機関のサイトを利用するだけでなく、職種別に空席広告をチェックするのが近道だろう。例えば外務省の国際機関空席のエクセルシートをダウンロードし仕事タイトル別に検索する方法がある。またICSC 国際人事委員会のジョブネットhttps://jobs.unicsc.org/ はグレードや勤務地だけでなく職種別に空席を選別できる。UNJOBS http://unjobs.org/のサーチエンジンでは職名を入力すれば国際機関、NGO等の空席が広い範囲で検索できる。ただし過去の空席等も入ってしまうので注意が必要だ。

この他、人道関係の職捜しであればUNOCHA http://reliefweb.int/jobs,  UNISDR http://www.preventionweb.net/english/professional/jobs/ の空席サーチエンジンも包括的に空席広告データを提供しており、ある程度まで選別が可能である。これらのサイトは国際機関以外の空席広告が充実している。

他にも利用できるサイトは多々あると思われるので、ご存じの方はこのページでシェアして頂きたいと思う。またある程度機関を限定できたら、アラートシステムを積極的に利用して自分のプローフィールにあった空席の情報を早く確実に入手できるようにしたいものだ。

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空席公募の締切日

応募の締切り日

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国際機関の空席公告にはなるべく早く応募した方がいいというのが一般的なアドバイスであろう。それに反して現実では、広告が出次第即応募する者は全体の半分に満たないといったところだろうか。何しろ締切ぎりぎりに大量の応募書類が届くから、雇用側の上司も全体像を把握するのは応募期間が過ぎてからになる。期間途中で応募状況をチェックしたり、一部の応募書類を見たりはしても、書類のスクリーニングを始めるのは締切すぎである。とくに内部職員やすでにロスターに登録されている応募者は締切日にどっと押し寄せる傾向があり、スクリーニングする側泣かせだ。

この締切日であるが、一体指定された日の何時に閉まるのだろうか。

国連空席公募サイトに掲載されているポストだと、勤務地がどこであれ、空席広告はニューヨーク時間の真夜中に取り除かれそれが締切時間となっている。時差の関係でジュネーブ在住のものにとっては翌朝まで同ポストに応募できることになるわけだ。国連のように本部の所在地の現地時間の真夜中、あるいは23時59分をもって締切日としている機関は、FAO, ILO, AFDB, OECD, UNESCO, WBなど多数でもっとも多いパターンだろう。

IAEAは空席広告発行の時間と締切の時間を表示している。発行された時間帯により締め切り時間も2種類に分かれており、12.59amまたは 11.59pmとなかなか設定が細かい。

ADB は締めきり時間をオフィス終了時間に合わせてか、マニラ時間の午後5時としている。

空席公募のサイトに締切日の時間まで載せていない国際機関も多く、IMF, UNDP, UNHCR, WHO, WIPO などでは特に指定が見られなかった。現地時間の真夜中と想像はできるが、リスクやストレスを避けるためにもそれまで待たない方が賢明であろう。

締切日当日の応募はネットワークやパソコンに問題が生じた場合等、予想外のトラブルに時間がかかってしまう可能性もあるので避けたい。いずれにせよ応募書類は余裕をもって準備し、遅くても締切日の一日前までには応募を完了したいものだ。

 

 

 

 

 

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空席広告に表示されている経歴資格等の条件

国際機関の個々の空席広告への応募者は多い。機関やポストによるが、国連だとだいたいひとつの空席に30人から300,400人の応募者がある。
これらの書類をふるいにかけて、面接までいくショートリストを作り上げるには大変な労力がいる。インターネットの発達で誰でも気軽に応募できる上、最近はグローバル化が進んでいるし、高学歴の人が増えているので、募集広告に書いてある条件を満たす履歴書は多い。そのため3人から7,8人の最終面接者を選ぶ課程が長く複雑になってきている傾向にある。この負担は大部分雇用側の上司にかかってくるので、仕事が忙しい時などついスクリーニングが後回しとなり、採用が遅れてしまう。
ところで広告の最後に書いてある仕事に必要な学歴、経験、資格等だが、私は就職セミナーの際,この条件を80パーセントも満たしていなければ応募する必要なし、と指導している。セミナー受講者の中から何をもって80パーセントとするのか、という質問があったのでもう一度ここで反復してみたい。ここでは一番空席公募の多い国連のシステムを例にとってみた。
この必要条件は、学歴、経験、言語の3種類に分かれており(Qualifications required)そのうちのひとつでも満たしていないと候補者はその時点で除かれる。そこからロングリストに残れればさらに筆記試験へのスクリーニングがある。
学歴、経験、資格は多くても15人ほどまでが対象なので、基礎条件の他にDesirable, advantage, asset などの形容詞のついた条件、例えば、特殊な資格だったり、途上国での労働経験だったり、国際機関での経験だったりのどうしても必要ではないが、あると有利とみなされる条件のチェックがされる。さらに候補者を絞り込むため、条件を満たしていていてもその質の高さ(たとえば経験の年数と環境、空席のポストに近い経験かなど)を問われることもある。このように筆記試験に招待されるということは最終選考にかなり近くなっているということである。筆記試験の結果を見て最終候補者を選び面接となる。
資格条件と自分の経歴がマッチしているかどうかの確認は客観的にやってほしい。空席広告に表示されている基礎の資格プラスあると有利と記された条件を合わせた全体の8割も満たしていない場合は応募を見合わせ、もっと自分の経歴に近い空席を捜すべきであろう。

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