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お知らせ

国際機関応募書類書き方講座(9月3日)への御参加ありがとうございました。

セミナーの際にお話しした要点のパワーポイント資料を9月10日以降リソースセンターにアップロードしますのでご利用ください。

また完全な資料(2000円)をご希望の方は、こちらからお申し込みください。ゆうちょ銀行口座またはペイパルお支払後メールでお送りします。

キャリア国際機関サービスの委細はここをクリックしてご参照ください。

応募必要条件

応募前に、空席広告の最後に書いてある必要な学歴、経験、資格等の基本条件をもう一度チェックしたいもの。これらを全て満たしていなければ、応募しても筆記試験や面接に呼ばれる可能性はほぼない。

「ではAdvantage, Asset, Plus, Desirableと記された条件はどうですか。」とよく聞かれる。競争の激しい昨今、望ましいとされる資格や技能でさえも、なければ筆記試験や面接まではたどり着けない。

プロフィール合致の概念は最近かなり浸透してきたが、まだ現実把握は難しいらしい。「学歴はないが経験でカバー。」とか、「国際レベル経験はないが海外出張している。」という応募理由をよく耳にする。国連採用プロセスの例を取り、なぜ完全合致にこだわるか再度説明したい。

採用必要条件は、学歴、経験、言語の3種類。応募者リストができたら、人事部がそれらを満たしていない候補者をまず除外。その後、雇用上司による筆記試験招待者の選抜があり、上記の望ましい資格や経験のチェックがされる。さらに候補者を絞り込むため、条件に合っていても、その質の高さ(たとえば経験の年数と環境、空席のポストに近い経験かなど)を問われる場合もある。

このような書類選考後、300から400人近い応募者から15人ほどが筆記試験に招待される。筆記試験の結果を見て雇用上司が3人から8人程度最終候補者を選び面接となる。

インターネットの発達で応募者数は激増、また高学歴者が増え、募集広告条件を満たす履歴書は多い。これに内部職員やすでに採用可能者リスト(ロスター)に入っている候補者が加わり競争は激化。

採用プロセスを考慮すれば、資格条件と自分の経歴がマッチしていない応募は可能性が低いことを理解できよう。せっかく労力や時間を費やして応募するのだから、もっと自分の経歴に近い空席を狙うべきだろう。

応募書類書き方講座

上記の講座を9月21日に外務省が東京で開催し、そのレクを担当した。四度目の今講義では参加者が多数で意識が高く、質問も活発。外務省国際機関人事センターの活動が実を結びつつあるという印象だ。

今回も履歴書内のREFERENCES に関する質問が目立ち興味深い。機関によってはREFERENCESを履歴書に書く必要はないが、まだ大多数のフォーマットでは要求されている。

誰を身元照会先として書くかに頭を悩ませる人は比較的多い。大学時代の教授と会社の上司両方を必ず入れるべきか、社会的地位の高い人ほど効果的かなどが主な質問の内容。

現在の自分の働き振りを知っていて、肯定的なフィードバックをしてくれる人であれば良い、が答え。身元照会先には採用がほぼ決まった段階で連絡が行くので、よっぽど否定的なコメントをしない限り、結果にそれほど影響はない。

気をつけて欲しいのは参照人が、自分の仕事を知っており、高く評価してくれる人であること。会社のトップやゼミの教授などがこの条件に当てはまるか確認しよう。ある程度英語ができないと質問に対応できないという点もある。

最初に了解を得てから名前をあげるのはもちろんだが、メールや電話の更新も忘れないようにしたいもの。現役時代国連でREFERENCEをチェックした際、シニアの候補者のためか、照会人が他界していたり、会社が倒産したりしてコンタクトできないケースがあった。

履歴書に照会者のタイトルを入れる場合Former Secretary-General とPrevious Secretary-General を区別すべきか。Former でもprevious でもほぼ違わないというのが一般説。文法上はinterchangeable  ということになっている。強いて区別したければformer は元 (昔)、previous は前 (最近)のSecretary-Generalとなる。

空席広告の読み込み

国際機関に何度応募しても筆記試験や面接まで行き着けない、という経験はないだろうか。その場合もう一度空席広告を念入りに読み、自分のプロフィールと空席のマッチを確かめたい。空席広告を読み込むことは応募成功に向けての重要な第一歩だ。

採用担当時代、空席広告を読んだとは思えない応募の多さに驚いたもの。教育、経験年数、言語 Education, Work Experience, Languagesという3基本要素さえ満たしていない書類が大半だった。

国連の書類選考ではWork Experienceに記してある資格や特殊な経験が問われる。またdesirable,  advantage,  asset, などと書かれた部分も対象となる。特に外部からの応募者は、これらの条件もクリアしていないと次の採用プロセスまで進むのは難しい。

職務の記述は丁寧に読み、内容、責任の範囲やレベルをしっかり把握。自分の経験と職務内容が重なっている部分は、応募書類で強調する。

空席広告の職種、部署、グレード、勤務地、契約、応募対象者等にも注目。ポストによっては内部職員のみ、ロスター登録者用などの応募者限定がある。また短期契約の場合、更新の可能性が示されているもの以外は、その期間限りと理解していい。

勤務地も大切な要素だ。例えば地域事務所がフランス語圏にあると、言語の知識なしで応募しても競争力は弱いだろう。安全性が低く扶養家族が現地で生活することを認められていないnon family duty stationも空席には明示してある。

このように空席広告には様々な情報が含まれている。自己のプロフィールとキャリアプランに合致したポストか、充分読み込み理解してから応募したいものだ。

国際機関応募 Q and A

キャリアカウンセリングをしていると様々な質問が寄せられる。その中で国際機関応募に参考になりそうなものをピックアップしてみた。

Q1. 国連の正規専門職にはどんな種類がありますか。

A1. 例えばジュニアレベルだと、国際採用のP-1 、P-2と国に特化したNO-A 、NO-Bの2種類があります。NO- AやB は National Officer と呼ばれ、その機関がある国の国籍保持者だけが応募可能です。

Q2. 学士だけでP-2に応募できますか。

A2. 普通は修士プラス最低2年の専門分野での経験が要求されますが、学士プラス4年で受け入れる場合もあります。外部からの応募者は、修士号が無いと競争力は低いでしょう。

Q3. P-1 からP-3のポストは競争が激しいと言われるのは何故ですか。

A3. P-1はポスト数が極端に少ないです。大多数の候補者は経験が2年ありP-2の応募に集中するため競争率が高くなります。また大抵の機関ではすでにロスター登録されて即採用できる応募者がおり、優先されます。特にP-3ですと内部職員や上部に挙げたNO-staff (National Officer)との競争も激しくなります。

Q4. 応募条件の中に “a doctoral qualification in biology, ecology …”とありますが、持っていない場合、“博士号”に見合う実務キャリア、ということで担保することはできますか。

A4. 国際機関で博士号を要求するポストは少ないですが、わざわざ書いてある場合はその学歴が重要な職ということです。応募要項に博士号またはそれに見合う経験( doctoral qualification or equivalent experience) と書いてない限り、外部からの応募者が博士号なしで選考通過することは難しいでしょう。

Q5. 同時に異なる機関、役職に応募は可能ですか。またそれによって不利になることはないですか。

A5. 国際機関の 複数の空席に応募する人は多く、それで不利になることはありません。

Q6. 応募中の案件の結果が出るまで、次の応募を保留すべきでしょうか。

A6. 結果が出るのは時間がかかる上、通知されない場合もあるので、新規に応募 する前に結果を待つ必要はありません。

Q7. 国際機関の空席は年中募集していると言われていますが、やはりメインは9月から10月が募集時期なのでしょうか。

A7. 締め切り明けがクリスマス、年末年始または夏休みにかかると、選考関係者が揃わなくなるため、採用プロセスが遅れます。これらの時期には空席公募数が減る傾向にあるようです。一方特に公募が急にふえる時期は決まっていません。空席や新しいポストが出た時、緊急補助が必要な事態、新企画や内部改革があった場合など状況によります。機関によっては空席リストをある時期に集中して発行するところもあります。

カバーレター

「カバーレターって大事ですか。 」と良く聞かれる。重要であるのはもちろんだがその度合いは国際機関や採用担当者にもよる。ほぼ無視するところ、履歴書と合わせて 読むところ、カバーレターのみでスクリーニングをすませようとする雇用マネージャーなど。

カバーレターをそれ程重要視する雇用者がいるのも驚きだが、これには理由がある。自分と空席との合致を 少ない字数で効果的にアピールできる能力と書き方のスタイル、英語力が顕著に現れるからだ。散文的に事実をリストアップし、表現やスタイルがある程度定まっている履歴書よりは応募者の個性が発揮され、差別化ができる。

理想の書類は、要求条件に合致し、簡潔で一貫性があり必要な情報がすぐ目につくもの。 英語が正しいことはもちろんだ。カバーレター作成のポイントはセミナーで説明しているが、先に構造を作っておき、それに従って組み立てていくと書きやすいだろう。

数々のレターを見てきたが、多いエラーは、履歴書の要約版になっているもの。採用者が 知りたいのは応募者と空席との合致。最も空席に近い成果、経験を具体的に箇条書きし、空席と無関係の能力や業績、 記述は避けよう。

ポストとのマッチを強調するには、空席広告を熟読する必要がある。書かれている任務ごとに自分の職歴と比べ、経験済みかどうかチェックすると効果的。実際の経験やエピソードを入れ インパクトのある独自のセールスポイントを書ければ上級だ。

このようにカバーレターはマーケテイングツールでもある。一ページ足らずの書類だが履歴書作成と同じくらいの労力を投入すべきだろう。このサイトでもカバーレターの添削サービスを提供しているので、ご利用いただきたい。

応募前のチェック

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何度応募しても雇用側から 反応がない、という状況はよくある。書類選考を通りテストや面接に進めないのはなぜなのか。 ポストに必要とされる条件を本当に満たしているか再確認してみよう。

以外に思われるが、 候補者の大多数は 空席広告の記述もろくに読まず応募ボタンを押しているようだ。採用担当をしていた時代、 学歴、経験、言語という最低必要条件すらも満たしていない履歴書の多さに唖然としたもの。 プロフィールにあった時だけ応募するというのは、常識のようでいて案外 無視されている。

応募前、以下の事項を チェックしよう。まず職種、部署、グレード、勤務地、契約タイプ等 の雇用条件 。空席によっては内部職員限りのもの、ある国籍優先などと特殊な条件が付いているので気をつける。職務の記述も念入りに読み、内容、責任の範囲やレベルを把握すると履歴書も書きやすい。

次にポストに必要とされる学位、経験の分野と長さ、必要言語の条件を満たしているか確かめる。 最低条件の他にasset、 advantage などと記された資格や特殊な経験(例えば途上国での経験や経理士の資格など)を満たしていない場合、内部職員ならともかく、外部からの応募者に採用チャンスはほぼないと言える。

資格条件と自分の経歴がマッチしているかどうかの確認は客観的にやってほしい。 表示されている最低限の資格と、あると有利と記された条件に 全て合っている場合のみ最終選考対象となる。 定期的に空席公募をチェックし 足りない資格や技能、経験を常に補うように努めて、 採用に繋がる応募書類を送りたいものだ。

国際機関に適したプロフィール

国際機関の空席広告に応募する場合、要求された学歴、経験、資格などを全部クリアしているのは最低条件。競争相手に差をつけられるのは 以下の付加価値だ。開発、人道支援関係はもちろん、大抵のポストに通用する。これらの要素が多いほど、 国際機関では歓迎される。

フィールド事務所の経験、特に緊急事態地域での経験は本部のポストに応募する際も貴重。アフガニスタンやスーダンのような、困難な環境での仕事はとりわけ評価される。国連採用者の約半数は緊急事態状況での勤務経験があると言われる。

フィールド活動中心の機関は、可動性のある 経歴を重視。空席の活動区域、地方、国などで働いた経験があり、それが最近であるほど 採用後すぐに実務可能とみなされ有利となる。

同じセクターで働いていればプラス。例えばUNHCRに応募するとき難民関連のNGOや公共機関の難民担当だったりした場合だ。内部職員や、類似活動 機関の職員は面接まで行ける可能性も高い。UNHCR からIOM, UNCTAD とWTOなどが良い例。この時同じグレードまたは一つ下のグレードだったり、ロスターに入っていたりしていれば、さらに有望だ。

国際機関の業務語は英語とフランス語だが、その他の公用語( アラブ、スペイン、ロシア、中国語)の一つでもできれば有利。特に開発系ではアラブ語や、公用語ではないが、ポルトガル語ができると重宝される。 ジュニアレベルでは 、採用者の約80パーセント が2種類以上の公用語に通じているという統計が出ている。日本人には難しい条件だが、言語の重要性にももっと目を向けたいもの。

管理職に応募するのであれば、他の国際機関ですでにリーダーとして活躍した経験は評価される。その機関が大手で、地域事務所も多ければ申し分ない。

ほぼ応募者数全員が修士とういう昨今、博士号を持っていれば差がつけられる。もちろん仕事に関連する分野。博士号の応募者は国連では全体の約9パーセントだそうだが、OECDのようなリサーチ、政策分析中心の職務だと、YPP(若者向けの採用プログラム )選抜者の半数がPhD保持者と報告されている。

これらが、国際機関で重宝されるプロフィール。このうちのいくつかあれば、応募書類を作る段階から 充分にアピールしたいものだ。

応募直前10分でできる確認事項

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国際機関への応募の際、必要書類を整えウエブ上のAPPLYというボタンを押す前に、これだけを最終確認してみよう。10分足らずのチェックで致命的なミスが防げるかもしれない。このチェックは空席公告の「Qualifications」等にある応募要件に自分のバックグラウンド等が合致しているかどうか十分確認しカバーレター、履歴書とも吟味した上での最後の注意点である。

まず応募対象ポストのタイトルと番号を再確認しよう。ウェブ上の記入フォームで応募データを入力していくパター ンだと各空席に直接応募するので、参照番号が間違っていても影響はない。しかしカバーレターや履歴書に間違った空席情報が引用されていると印象が悪いし混乱を招く可能性もある。過去に応募したポスト番号がそのまま残っている書類も結構あるので気をつけたい。送られた応募書類が全て同じアカウントに集中するシステムの機関だとこの間違いは決定的となる。

カバーレターの扱い方は各機関それぞれだが、上記したポスト番号と共に最低気をつけたいのは、書き出しの Dear Mr. XXX や  Dear Sir or Madam が結びのYours sincerely、Yours faithfullyと合致していること(順番どうり合致)。このミスはネイティブにチェックしてもらったというレターにも見られるので要注意といえる。理想的には担当者の名前を書くべきだが、個人名のスペルの間違いや、名前と苗字の勘違い等、エラーの可能性が高く、雇用側の受け取る応募書類の量も考えれば得策とは言えないだろう。

雇用側からの最初の連絡は普通メールなので、最低履歴書のメールアドレスは再確認要だ。最終学歴のタイトルは、雇用側がさっと見てすぐ空席広告に求められている学位かどうか判断するものだ。わかりやすく表示してあるかチェックしたい。

職歴では、業務していた期間とその肩書に注意する。空席に関連した職務経験が何年あるかの判断は、記入された日付によって計算されるわけだから、ミスは避けたい。また期間をだぶっていくつも仕事をしている場合は説明を加えるべきだろう。職務の肩書に日本語を適度に訳して記入している場合は、なるだけ国際機関でも使われているタイトルや、見ただけで仕事内容が簡単に想像できるものを使う。案外重要な項は管理した部下の種類と数だ。職務内容が同じような仕事でも、部下の専門性が高く、人数が多いほど責任の高い仕事と見なされる。ここはしっかり表記すべきだろう。

最後に身元照会先の連絡先、最低メールを再確認しよう。時間も労力もかけ作成した応募書類だ。短時間でできる最終チェックをやる価値はあることと思う。

空席広告の理解

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9月のセミナーでは応募の基本である、空席広告を完全に理解する、求められたプロフィールに当てはまる場合のみ応募する、空席毎に合わせた応募書類を作成するという三原則を主張した。この中から、空席広告の完全理解と必要条件に当てはまる場合にのみ応募という、関連した2点をクローズアップし、一番空席公募の多い国連のシステムを例にとって説明してみたい。

空席広告の最後に書いてある仕事遂行に必要な学歴、経験、資格等の基本条件(Qualifications required)は、最低満たしていなければならない基準でありそのうちのひとつでも欠けている応募書類は最初のスクリーニングで除かれる。現職員以外の候補者はこの時点で容赦なくはねられるので採用必要条件はクリアしておく必要がある。

ここで残った応募者を対象に、基礎条件に加えDesirable, advantage, asset などの形容詞のついた条件、例えば、特殊な資格、途上国での労働経験、国際機関での経験等のあると有利とみなされる条件のチェックがされる。また最低条件を満たしていていてもその質の高さ(たとえば経験の年数と環境、空席のポストに近い経験かなど)を問われることもある。この他、求められるコンペタンシーのプロフェッショナリスムの項に資格やソフトウェアが具体的に挙げられていると、これも選抜フイルターとなりえる。このようにして絞り込められた15人程の候補者が筆記試験に招待され、その結果を見て3から8人程度の最終候補者を選び面接となる。

空席広告で求められたプロフィールと自分の経歴がマッチしているかどうかの確認は冷静かつ客観的にやってほしい。自分のプロフィールが空席広告に表示されている基礎の資格プラス、有利と記された条件にあっていない場合は応募を見送るとともに、ミスマッチの分野や程度を見極め、今後の対策をたてることが大切になってくる。

同じ機関の複数の空席広告を分析すれば、採用基準の条件や傾向、または組織構成等がわかり将来応募する際の戦略が立てられるだろう。また異なる機関の同類職種の空席広告を比べることによって、機関ごとに採用基準が少しずつ違うことが発見できるかもしれない。自分と空席の経験との相違を分析しキャリアプランに使うためには、求められた基礎条件の他に、どんな環境でどういう種類の任務を遂行するかを空席広告から読み取り、自分の経験の量、質と比べるという作業も大切であろう。

このように戦略をたてて空席広告を充分分析し、自分の経歴が求められた条件に近いことを確認してから応募すると成功率が上がることと考える。