カバーレターは空席に応募する際,履歴書とともに送る文字どうり応募書類の表紙である。国際機関によって、ほぼ無視する、一応読む、カバーレターのみでスクリーニングをすませる等、その重要度はさきざまだ。しかしほぼ全部の機関で義務付けられている。
カバーレターだけではねられてしまうというリスクもある程重要なわけだが、それには理由がある。履歴書は短い散文のような書き方で事実をリストアップしていくので、表現やスタイル等はある程度定まっている。カバーレターではどのように要点をまとめアピール性をだす書き方を一ページに納めるかという能力、書き方のスタイルが顕著に現れるので、履歴書よりある意味で差別化ができる。ドライな履歴書と違い個性を出せるところがカバーレターの特徴といえる。
ではどういう自己PRを少ない語彙で効果的にするべきか。基本的な構成は以下のようなものだろう。まず応募しているポストを明記し、なぜその機関や仕事に興味をもっているかの理由を述べる。それから自分の強みを次に並べ、それらが空席にもとめられているプロフィールにどうマッチしているかを強調する。採用側からみれば空席広告の資格や経験条件をどう満たしているのかを書いているものが一番望ましいのだが、強みの主張だけに終わり、空席広告の条件に対応しているものは案外少ない。最後に面接や就業に関する情報を述べ、担当者に、カバーレターと履歴書を読むために時間を費やしてくれたことにお礼を書くといいだろう。
送る前に内容に漏れがないか、スペルミスがないかなど念入りに確認し、採用側の立場に立って読んだ時、空席条件に合致していると思わせるものになっているかチェックしたい。このサイトでもカバーレターの添削サービスを提供しているので、リソースセンターから問い合わせができる。
最後に作家でありエッセイの名手でもあったジョージオーエルの、効果的で解りやすい英文の書き方法則を引用してみよう。
1.Never use a metaphor, simile, or other figure of speech which you are used to seeing in print.
印刷物で見慣れた暗喩や直喩、その他の比喩を使ってはならない。
- Never use a long word where a short one will do.
短い言葉で用が足りるなら、長い言葉を使ってはならない。
- If it is possible to cut a word out, always cut it out.
言葉を削れるのであれば、常に削るべきである。
- Never use the passive where you can use the active.
能動態を使える時に、受動態を使ってはならない。
- Never use a foreign phrase, a scientific word, or a jargon word if you can think of an everyday English equivalent.
核当する日常的な英語が思い付く時に、外国語や学術用語、専門用語を使ってはならない。
- Break any of these rules sooner than say anything outright barbarous.
あからさまに野蛮な文章を書くぐらいなら、これらの規則のどれでも破った方がましである。






