ウクライナ穀物輸出

ロシアがウクライナ侵攻を始めた2月以降に黒海が封鎖され、穀物輸出大国のウクライナに数百万トンの穀物が滞留。世界規模の食糧価格高騰と食糧危機が懸念された。

FAOによると、ウクライナの穀類輸出は世界総輸出の16パーセント、ひまわり油は40パーセントを占める。またWFPの食糧援助に使われる小麦の40パーセントはウクライナ産。

この7月に国連事務総長とトルコの仲介下、穀物運搬貨物船の安全航行や検査に関する合意文書が作成され、ウクライナ、ロシアとも署名。大きな外交的成功と評価された。

しかしロシアはウクライナによる攻撃があったと主張し、穀物輸出合意の履行を10月29日に停止。ロシア不参加中「黒海イニシアチブ」と呼ばれる輸出枠組みを使い続けるのは危険だと警告した。だがロシアが合意参加停止を発表した後も国連とトルコ、ウクライナは黒海経由の穀物輸出を続けていた。

ロシアの参加停止4日後、トルコのエルドアン大統領が「穀物輸送は、今日正午時点で以前の合意通りに継続される」と述べ、ロシア政府は国際合意に復帰。協議を仲介した国連のアミール・アブドラ氏は、トルコの貢献をたたえ、ロシアの判断を歓迎した。

この合意は有効期限が11月19日で、ロシアの延長賛同が再び危ぶまれたが、エルドアン大統領は、合意書をさらに一年延長するよう努めるとバリG20サミットで表明。

国連のグテレス事務総長は17日、4者全てが合意延長に同意したと声明。この合意は食料と肥料の価格を引き下げ、世界的な飢餓を回避するために不可欠だと強調した。国連はロシアからの食料や肥料の輸出に向けた障害除去にも取り組んでいるとの旨。

このようにウクライナ侵攻の影響は、色々な部門で世界の隅々にまで及んでいる。国際社会の在り方や国際機関の役割が改めて問われる時でもあるだろう。

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