国際機関でのキャリア

キャリアというのは個人的なものだから、十人十色。キャリアプランを細かく立て一歩ずつ確実に実行していくもの、とくに計画せず成り行きまかせなど、キャリアに対する姿勢は様々だ。

大抵の人は上記両極端のモデルの中間をいき、おおざっぱにプランや目標は立てていても、予定外の昇進や移動のチャンスに応じて道筋を調整していくのではないだろうか。

専門分野、職場環境が多様化している今日、キャリアプランもより柔軟性を要する。専門家として成果をあげ同機関でトップまで昇進、というパターンは減少しているようだ。単一の国際機関、同じ勤務地でのキャリア開発から、より可動性のあるキャリアが主流になっていくだろう。

また、国際機関一般的にプログラム遂行に必要な仕事が複雑化。専門家であっても追加の知識やスキルを要する。例えば農業経済学者に、農業や食料確保の他、気候変動の知識、プロジェクトマネジメントや基金収集能力、広報のスキルまでが求められる、といった具合。キャリア途上でトレーニングや経験を追加する場合も出てきそうだ。

今日、各機関ともグレード配分に中間レベルが多い平坦な階層構造になっている上、ポストごとの競争が激しさを増している。一方、新規創立機関、正規予算外ポスト創設や、離職、退職率増加からくる予定外の機会も存在しており、キャリアプラン調整はより頻繁になるだろう。

このようにキャリアの多様性、不確実性が高まる中で、変化に柔軟に対応し、自分でキャリアを開拓していくという姿勢が重要。キャリアは自己責任という意識を持ち、まめに機会や人脈を開発していく。早い時点で自分の価値観、得意分野や好みを知り、それに応じた目標を持てば計画も立てやすい。マイペースを見失わないことも自己のキャリアに満足する秘訣といえよう。

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