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コンピテンシー面接

国際機関応募の際, コンピテンシーベースト面接 への対策がよく 取り上げられる。そもそもコンピテンシーとは何か。

人事用語のコンピテンシー は、果を生む望ましい行動を指す。職務遂行に要する知識や技能を含めた能力を、行動特性としてモデル化したものだ。1990年代よりアメリカで広く一般化し、採用、能力開発、人事評価、キャリア開発等に広く使われている。

面接では候補者に過去の行動や成果を具体的に挙げさせ、将来の行動のパターンを推測する。答えが 好業績者の行動モデルに近ければ、 採用側は候補者がコンピテンシーを有すると判断する。

ポスト毎に求められるコンピテンシーは職種、グレードにより異なるが、チームワーク、職務遂行能力、コミュニケーション、 顧客対応などは、大抵の空席広告に共通している。

例えば顧客対応のコンピテンシー には、顧客の視点に立つ 、〆切厳守、ニーズへの適切な対応などの行動が求められる。

コンピテンシー導入には、機関独自のモデルを作り、望ましい行動基準を決め、人材開発や、評価、採用プロセス に取り入れる、という大掛かりな人事改革が求められる。

時間も手間もかかるこのモデルを どの国際機関が先に実現するか、1990から2000年代にかけて、人事スペシャリストの間でよく話題となったものだ。

先駆けは世銀だったように記憶しているが、初めはうまく適用できなかったという経験を聞かされたもの。国連が人材システムにコンピテンシーを導入し始めたのは 2002 年以降で歴史は比較的浅い。

コンピテンシー面接は、従来の面接 よりずっと客観化、標準化され有効と言われるが、万能ではない。重要なポストには、そのほかにテストや実習等を組み合わせアセスメント形式をとる機関も多い。

コンピテンシー面接対策はリソースセンターに乗せてあるが、面接テクニックも将来記事にする予定である。

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国連機関視察ツアー

HISの国連機関視察スタディツアーが終了した。 5日間ジュネーブの主な国際機関を訪問し、邦人職員や現地学生と交流、そしてキャリアの講義とアドバイスを受ける 内容の濃いもの。高校生と大学生11人の参加者は元気いっぱいにこの機会を満喫していた。

このようなイベントは初めてではない。国際機関就職希望者セミナーは2012年にもとUNHCR職員、松本氏が音頭をとって始まった。3度ほど開催した後、当事者が亡くなったことや資金不足からセミナーは消滅。代わって登場したのが、このサイト、キャリア国際機関である。

今回は当時の教え子が旅行会社に就職し、新しくツアーとして復活させたもので、創設者の意思が 引き継がれている。

旅行会社のテーマツアーとしては初めてだから、提案してから右往左往あり、一時は実行が危ぶまれたほど。 ジュネーブ邦人職員会からの強い協力や、外務省国際機関人事センターの支援が 成功につながった。

ツアー中、レクチャー2回と個人キャリアカウンセリングを11回やらせていただいたが、伝えたいメッセージは2つある。

まず、キャリアプランは早く始めるほど有利だということ。 もう一つは、人にはそれぞれのキャリアがあり、よい、または悪いキャリアという定義はない点。成功、不成功は本人の満足次第ということだ。若さと希望溢れる参加者たちの参考になればうれしい。

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ベルビンチームロール

多国籍多文化チームを有効に機能させることは国際機関の重要な課題だ。グローバルな 環境で勝ち抜けるのはどのようなチームなのか。

理想的なチームについては色々な理論があるが、最も知られているのはベルビンチームロールだろう。メレディス・ベルビン(Meredith Belbin)は、チームが成功するには下記9つの役割を担う人が必要だと主張した。

1.プラント(PLANT (PL)
創造力があり困難な問題を解決できる人

2.資源探索者(RESOURCE INVESTIGATOR (RI)
外交的で熱中しやすく、好機を探る人

3.コーディネーター(CO-ORDINATOR (CD)
優れた議事進行者で、明確な目標を示し意思決定を促す

4.形づくる人(SHAPER (SH)
挑戦的で、精力的に障害に立ち向かっていける人

5.チームワーカー(TEAMWORKER (TW)
協調性があり、もめごとを避けるタイプだが、人の話をよく聞き築き上げる人

6.実行者(IMPLEMENTER (IM)
有能で頼りがいがあり、アイデアを実行に移せる人

7.完璧完遂者COMPLETER FINISHER (CF)
勤勉で誠実な仕事を納期通りに行う人。また自分や他者の誤りや手抜きに厳密な人

8.スペシャリスト(SPECIALIST (SP)
特定分野の知識やノウハウをもつエキスパート

9.モニター(MONITOR Evaluator)
優れた戦略的判断力を持つ人

各メンバーがお互い の役割や、仕事の任せ方とタイミング、不足点を補い合うすべを理解することで、チームが機能する。このモデルは国際機関でもチームワーク作りやプロジェクトマネジメントの研修によく使用される。

私もベルビン氏から直々にトレーナーの資格をもらっているので、このモデルを使っていた。 自己の認識するチーム内の役割と、チーム仲間から見たイメージとが違う事も多く、 研修では人気がある。

自分でもやってみたが、結果が時間とともに変化していくのも特徴。最初はプラントだったが、後に資源探索者の役になっていた。他人からはコーディネーターに見られていたのも興味深い。

現在は自己分析だと客観性に欠けるという批判に答え、観察者の評価、それに仕事に必要な要件の評価を加えたインタープレイス(Interplace)と呼ばれるPC用 モデルも出ている。

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国連インターンのデモ

2月20日、国連指定の「世界社会正義の日」にジュネーブ国連広場前で無給インターン制度の改善を求めるデモがあった。デモはジュネーブだけでなくニューヨーク、ワシントン、ブラッセル、ウィーンでも行われた。

無給インターンシップ問題は、ここ数年注目の的だ。2015年8月、ニュージーランド 出身のインターン、デイヴィッド・ハイドさんが、節約のためジュネーブでテント暮らしをして いると広く報道された。

それをきっかけに、 インターンや学生、専門職の若者らが 「Fair Internship Initiative—公正なインターンシップを求めるイニシアチブ」という運動を起こした。この「インターンシップを有給に」というスローガンはジュネーブからニューヨーク、パリ、ウィーンへと広がっていった。

ニューヨークとジュネーブの国連機関に採用されたインターン は、2014年でおよそ4000人。そのほとんどが無給だ。ジュネーブでは完全無給の割合は2013年、68%に及んだ。

物価高では世界トップクラスのジュネーブで 無給は 大変だ。無給のインターンシップを続けられるのは実家が豊かな外国人か、近くに居住している学生のみとなる。富める者だけが利用できるこの制度は確かに不公平だろう。

私も個人的に無給インターンを無料で宿泊させた経験がある。コロンビア出身の彼女は, 「国連人権委員会で働くのが夢」という。コロンビアの実家からどのくらい援助があるか聞きそびれたが、ジュネーブの1ヶ月の部屋代だけでも、国の家族の負担は重いだろうと想像 した。

国連総会の決定により、国連にはインターンに給与を支払う権利がない。一方、専門職初級レベル は全体の3%と極めて少なく、インターンをその代わりに使っている内情がある。また経済的犠牲を払ってでも、国連インターンを希望するものは後を絶たないという現実もあり、今後国連がどう対応していくかが注目される。

国連以外の組織は有給化に向かう動きがあり、ILOは月額1850フランを、IOMは500 から 1500 フランをインターンに支払っている。また 27のNGO(非政府組織)は最近、月額500フランの最低賃金をインターンに支払うことで合意した。 関係者はこの傾向が広まることを期待している。

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アセスメントツール

国際機関の採用によく使われるアセスメントツールは何か。面接、サイコメトリックテスト以外にも複数ある。評価方法をいくつか組み合わせ、 候補者を効果的に選び出すためだ。

主なものをあげてみよう。

  • ロールプレイ:空席に類似した架空の役割を演じてもらい、その言動から部下、上司、顧客等との交互作用を見る。
  • ケーススタディー:ケースに応じ、組織のマネジメントや戦略を提案させ、専門のアセッサーが評価。状況分析や対策を書かせ、雇用上司が判断する場合もある。
  • 能力 テスト:仕事に要する 計算能力、分析判断力などのテスト。統計、内部監査、財務などの職種 に実地される。言語関係ポスト、YPP、 一般職用の大規模な競争試験もこの部類。
  • 筆記試験:専門知識に関するテーマを2問程出し1-2時間でエッセイ形式の答えを書かせる。架空の状況に対処する手紙や、スピーチ、プロジェクト企画書などの課題もあり。
  • プレゼンテーション:特定のテーマについてプレゼンさせ、コミュニケーション能力、専門知識等をみる。
  • グループディスカッション:候補者の議論参加状態から主張能力を判断。
  • インバスケットエクササイズ:限られた時間内に課題を与え、仕事処理能力を測る。

国際機関で最も頻繁な選抜用メソッドは、筆記試験とコンペタンシー面接だろう。ポストによってはプレゼンテーションや能力 テストも利用される。これらはアセッサーを必要としないので手軽にできる。

ロールプレイ、ケーススタディ、グループディスカッション、インバスケットには専門家を要しコストが高くなる。利用する機関は一部だが主に管理職ポストが対象だ。

管理職アセスメントには、 面接の他に2つか3つのメソッドを組み合わせる。 ロールプレイとサイコメトリックテストがよく使われているようだ。

専門家の評価後、採用側は、面接等の結果と合わせて候補者の判断をする。テストや面接の評価の比重は採用側の意思次第だ。

「面接や筆記試験後にもテストか。準備が大変だ。」と感じるかもしれないが、 プレゼン以外は 事前に特別な用意はいらない。アセスメントの方法や目的を理解していれば対応しやすいだろう。

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サイコメトリックテスト

キャリア支援の際、候補者からアセスメントテストに関する質問をされることがある。一部の国際機関では採用選考の中にCompetency-Based面接 と共にサイコメトリック手法を導入しているからだ。採用プロセスの面接まで進んだところで、テストへの招待を受けるケースが多い。スクリーニング、筆記試験、面接という難関を越えて、さらに課されるテストに驚く候補者もいると思う。

コンペタンシー面接では、過去の成果を具体的に挙げさせ、将来の行動のパターンを推測する。テストでは、面接では測りきれない人間心理の構成概念(性格・知能・態度・認知・ 学力)を、候補者の答えと他の答えの統計とを比較分析して評価するわけである。この統計と心理学を合わせた ツールは人材資源ビジネス市場に星の数ほどある。ただしテスト自体有料である上 結果分析にはそれなりの専門性を要するので、 大規模に実地するのは難しい。よって適用している機関にしても、特に幹部候補者の心理的側面、将来における潜在的可能性をより精査する方法として使っているようだ。

よく知られているテストとして、Hogan, Wave, ビッグファイブなどがある。競争の激しいこの市場で特に大手なのが、日本にも支社のあるSHL (Saville & Holdsworth Ltd.)でその代表的ツール OPQ32は国際機関にもかなり食いこんでいる。OPQ32は、人間関係、社交性、影響力、共感性、思考スタイル分野の32の性格特性を測定するものだ。オンラインで候補者が質問に対し多数の答えの中から自分に最も近い、または遠い、と思うものを選んで進んでいき、30分ほどで終わる手軽さもうけている。結果として、候補者の強みと弱みが明らかとなり、統計と比較されて、仕事への適性が判断されるというわけだ。

本来ならば、文化のバイアスを防ぐために候補者の母国語の質問を使い、同じ文化圏のマネージャーの統計との関数を測るべきだが、そのような念入りなプロセスを実地しているところは皆無だろう。候補者のアセスメントをより正確にするため、一つのトピックに関して違う形で質問が何度もされるので、模範解答をしようと思っても無駄とされていた。また構造上、嘘の答えは分析官から見抜かれるとも言われている。しかし最近は、練習を重ねた方が良い結果が出るとアドバイスしているサイトもあり、驚かされる。

これらのテストには実地側としても、受ける側としても 何度か参加したことがある。個人的な感想だが、あまり結果がスムースで適性がぴったりという結果が出ると、信用できない気になる。またアジア人は一般に謙虚で自己の売り込みが苦手なので、素晴らしく影響力のある、 社交的マネージャーというプロフィールは出にくいと言える。前もって準備する意味はあまりないと思うが、心配な人はオンラインの無料サイコメトリックテストで練習し、やり方に慣れておくといいだろう。

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面接後の注意事項

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国際機関での面接の最後には、候補者の方から面接官に質問することができる。この部分はコンペタンシーベース面接のパートには含まれていないが、候補者を評価する対象にはなりうるので注意したい。

大抵の候補者はこれからの採用プロセスについて聞くが、評価する側から見ると平凡で付加価値のない質問と言える。差を付けたかったら、事前に組織や仕事を調べておいて雇用マネージャーでないと答えられないような質問をすることだ。例えば仕事チーム今年の目標の最優先事項、民間セクターとのパートナーシップ事情など、対象ポストの空席広告からではわからない部分に言及してみる。仕事に対する興味の高さと下調べをしたという熱心さをアピールできるというものだ。

ただしサイトを見ればすぐわかるような初歩的な質問や、空席と全く関係のない質問をしては返って逆効果である点に気をつけよう。また、長い面接タイムの後で担当者が疲れている時に、複雑な答えにくい質問をいくつもするのは考えものだ。空気を読み、準備してきた質問を効果的に使って熱心さを見せれば目的は達したと言っていい。

面接のスケジュールが長引いたり、候補者が多すぎたりして、質問する機会が与えられない場合もある。そのような時は面接側が意図しての展開なので、質問をする機会がなくても心配することはない。

くわしい雇用条件や給料についての疑問は、面接官に聞くのではなく、人事担当者に面接の前か後に直接問う方がよいだろう。また担当者への面接後の礼状やメールは、国際機関では必要ない。

面接後、自分の履歴書に書いてある身元照会先に機関からリファレンスチェックがいくかもしれないので、改めて連絡しておくべきだろう。特に、彼等に強調して欲しい事項や面接で話題になった件等、前もってブリーフしておけば効果的といえる。個人的な経験だが、応募した空席の採用プロセスが長引きすぎて、知人に照会が行った頃は何の保証なのかほぼ忘れられていたという笑い話もある。このような場合に備えても、面接後のリマインドをお勧めする。

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JPO追加募集

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新年おめでとうございます。今年もキャリア国際機関をどうぞよろしく。

国連の採用テストサイトを見ていたら、専門職応募者の数は空席ごと平均800人で、140カ国からの応募があると記してあり改めて驚いた。自分の経験では多くても600人位と記憶していたが、DPKO(平和維持活動局)のポストなどは応募者1000人は普通だそうだから、平均すればそのくらいになるのかもしれない。

この人数を考えれば、やはり国際機関就職一番の近道はJPOと再確信せざるを得ない。JPO (ジュニア・プロフェッショナル・オフィサー)とは、外務省が、国連をはじめとする国際機関で働きたい若手の日本人(35歳以下)を原則2年間国際機関に派遣し、正規職員となるために必要な知識・経験を積増させる制度だ。広報の充実により、今日では国際機関志望者ならほぼ誰でも知っていることと思う。

このJPO 選考試験だが、2013年は285人応募で40人合格 、2014年は301人に対し44人を派遣と競争率は7倍ほど。国連専門職ポストの800人に1人採用の確率とは比べようのない広い門である。国際機関にあるYPPやNETIなどの若手対象の採用プログラムでも千、万単位の応募書類が色々な加盟国から届く。よって競争率、合格レベルとも非常に高く、日本国籍が少しでも有利となる最終選考プロセスまでたどり着くのはとても 難しい。

またJPOは近年追加募集もされている。2016年度追加募集も最近発表され、11ポストが対象になっている。今回は国際法、人権、開発(フランス語圏)、財務等の専門家が要求されている。 現役時代採用ミッションに行くと、他国の候補者から日本の JPO制度を羨ましがる声を聞くことがあった。採用条件に合致している者は国際機関最短のゲートウエイであるこの制度をぜひ活用したいものだ。 追加募集受付期間は1月10日から、1月25日まで。詳しくは外務省人事センターの募集要項を参照してほしい。

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冬休み

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管理人

今年も残りわずかとなった。
去年も述べたが、冬休みは自分の キャリアプラン構築や就職活動準備の良い機会でもある。

まず今年の成果を 分析してみよう。結果によって、キャリアプランやゴールの調整、戦略立て直し、トレーニングや資格獲得等の必要が出てくるかもしれない。面接やテストを経験した場合は次の機会に備えて質問や答えの分析、改善点などをまとめておこう。

国際機関空席のプロフィールに合致しているのにスクリーニングを通過しない場合は、基本的な履歴書の見直しが必要だろう。空席広告にある程度適応しながら応募書類を毎回調整するにしても、土台となる履歴書 は重要である。とくに過去の仕事の書き方は第三者に目を通してもらってたりして吟味すべきだろう。キャリア国際機関でも履歴書添削サービスを提供している。

まだキャリアの目標や計画の立ってない場合は自己分析をしてみる機会でもある。自分の強み、弱点、好きなこと、現在までの主な経歴、業績を書き出してくるうちに、希望のキャリアを絞り込めるかもしれない。このサイトのリソースセンターにある、シャインのキャリアアンカー分析で自分の価値観、欲求等を認識するのもお勧めである。

同センターの自己分析キャリア開発アクションプランテンプレートを使い、自己SWOT分析の後キャリアプランを構築するのも効果的だろう。自分の市場価値を認識するツールとして、同センターの応募対策エクササイズも有効だ。決まった機関、職種等にまだ照準を合わせていない時点で、自己の強み、競争上有利な点を具体的に書きだすことでSWOTと並行して自己分析に使える。

時間のある冬休み中に、興味のある国際機関や職の情報収集するのもいいアイデアだ。未来のキャリアプラン実行の糧となる筈である。

また今から来年の就職活動カレンダーに留意して、応募期限が過ぎてしまったり、イベントを逃がしたりしないよう気をつけよう。各機関の個別空席締切日、インターンシップやYPP等への応募期間、外務省JPO試験や内閣府の国際平和協力研究員制度時期、または在外公館調査員、派遣員等の試験期間などおおよその時期はチェックしておきたい。

最後になるがこの休み中に家族のみでなく、友人、先輩、同僚などとの交流を楽しみつつネットワークの輪を広げていくのもいいだろう。

グローバル人材育成を支援していくサイト、キャリア国際機関を2017年もどうぞよろしくお願いしたい。

 

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国際機関採用の例

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先般、キャリア国際機関の成果を発表した時、下に紹介する投稿を頂いた。

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まずは、小島先生にご指導していただいたおかげで、このたび国際機関で働くことになりました。心よりお礼申し上げます。

思えば、以前は自分で作成したレジメを国際機関に送付していたものの、面接まで呼ばれることもなく途方に暮れていました。ふとしたきっかけでこのサイトを知り、さっそく先生に添削や模擬面接のアドバイスをいただきました。

その後は、月に多いときは3回ほど国際機関からの面接に呼ばれるようになり、面接の合否にかかわらず議事録を先生に送ってその都度アドバイスをいただくことで少しずつ面接準備を改善するということを繰り返した結果、このたび国際機関で働くことになりました。

まさに先生なくして私の合格はなかったものと確信しています。これからは国際機関でいただくお役目に感謝してしっかりと職務を果たしてまいります。今後ともご指導のほどどうぞよろしくお願いします。

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この方は履歴書添削後約一年半でFAO 財務官P3の空席に採用された。JPOや政府派遣枠外の採用は珍しく、外務省からも注目された。キャリアコーチングや応募書類添削、模擬面接等の支援はしたが、ここに至ったのは本人の経歴と努力のたまものといえる。成功の要素を分析してみた。

・専門が、民間での経験が生かされる財務という職種である点。またこの職種の邦人職員は少なく希少。

・日本とアメリカで獲得したCPAという資格が、BAでありながら、MA同レベルと国際機関側に評価された。また会計だけでなく監査経験も豊富で、財務分野では評価の高い技能。

・世界的に名の知られた大手コンサルティングファームで5年以上勤務した後、JICAで働き民官両セクターを経験している。

・発展途上国でのプロジェクト管理、政府要人、パートナー等とのやり取りは国際機関で評価される活動。

・ プロフィールの合う空席にはすべて応募し、面接の度に準備と、事後の反省に時間をかけた。

プロフィールが合致しているときは、あきらめず何度もトライすれば報われるというよい例だと思う。国際機関就職希望者の参考になれば幸いである

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